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引きあげた
八
「 こりゃあ、・・・」
大木をひきあげた人足たちをたばねる親方も、そこで声をなくした。
ヒコイチがみつけたものを泥の中からひきあげたのは、もう昼をすぎたころで、力尽きたように泥まみれの木のまわりにすわりこむ男たちは、どけた木の下にみえた木の箱のほうを気にしている。
「ご神木ってのは本当みてえだな。これが・・・枝なんだろ?」
親方は、いつのまにかここに来ていたセイベイにきいている。
泥にうまっていたその《木》に、どうにか縄をまきつけられたのは、枝が分かれる部分があったからだった。
ほとんど腐っているそれを、莚で巻いて縄をまきつけて、その縄を、橋を横にまたぐようにかけてから、むこうがわで引けばいいと言ったのは、セイベイのようだ。




