31/41
立ち止まる私
なし
翌日12時
学生食堂近くの噴水前。
寒くなってきたとはいえ
日中はまだまだ
心地のよい陽氣。
何人もの人が
噴水を囲むようにして
軽食やら
食べたりして集っている。
さっそうと
さんぺいT現れる。
あいかわらず
長身で目立つこと目立つこと
遠くからでもよくわかる。
「ハーイ、じゅんさん
げんきですかあ」
「こっち来て」
噴水前に連れて行かれる
噴水の細かなしぶきが
シャワーのようだ
さんぺいT
噴水の周りの縁石の上に
立つ
何をしようとしているのか
まさか
学園祭前に飛び込むのか
そう思ったとたん
くるっとこちらを向く。
「HIRO COME ON」
そういって両手をあげる
突然
あのどこかで聞いたメロディ
ラジカセか
さんぺいT
のりのりで
腕を頭の上で回す。
どこかで聞いたフレーズ
SHUTISIN
SHUTISIN、SHUTISIN
唖然とする私をみて
いつになく強い語調の英語で
「COMEON」
とさそう
やってくれる
周りの人たち何が始まった!
という様子で
興味津々。
ためらう私を無理矢理
縁石に立たせる。
恥ずかしくて顔がほてってくる
そんな様子をみて
「これぐらいのことができなくて
英語を日本人に話せますか」
さんぺいT、語氣鋭く言う。
恥ずかしかった。
しかし歌えない自分がいる。
なし




