表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チート能力「可能性は無限大」が人生を変える~超絶美少女な妹は第三皇子の僕が守ります~  作者: 愛輝磨生
第4章 臥竜鳳雛

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

118/151

第118話 久々の討伐依頼

今回から通常どおり、クリストハルトの視点で物語が進行します。

【クリストハルト視点】



 僕がバスラー隊長に闇魔法の指導を受け始めてから二週間が経過した。

 集中的に闇魔法のみ使い続けた結果、僕の闇魔法はDからBへ上昇している。

 インフィニティの女性陣も平穏な環境の中で、安心して課題に向き合うことができているようだ。


 そして昨夜、エルから冒険者ギルドの依頼を受けるよう勧められた。

 デス砂漠で巨大ミーアキャットを討伐してから、もう少しで三か月になるらしい。


 三か月に一度冒険者ギルドの依頼を受けないと、パーティーランクの降格があるのだ。

 うっかり忘れてしまいそうになるが、インフィニティには優秀な軍師がいるので助かった。


 現在は朝食後、皆でリビングのソファーに座り会議中である。


「前回の巨大ミーアキャット討伐から、そろそろ三か月になるとエルが教えてくれた。今日はアベリアの町にある冒険者ギルドで依頼を受けようと思う」


 僕が発言すると皆が頷いて賛成してくれた。


「お兄様、あれからもう三か月が経とうとしているのですね。なんだか、あっという間の気がします」


 リゼが少し上を向いて、目を閉じながら過去を振り返っているようだ。


 たしかに色々あった。光魔法の情報を集めまくったり、シュトラウス伯爵家の末裔を探したりと。

 そしてついにリゼが大聖女となって、帝国に帰国し皇帝陛下にも報告をした。

 移動手段が徒歩ならば、数年かかっていたかもしれない。


「うん、良く頑張ったね。リゼ」

「はい! えへへー」


 左隣に座るリゼが、僕に抱きついて甘えてくる。

 僕は右手でリゼの頭を優しく撫でてあげた。


「クリス、もしまた以前のように巨大蜂と巨大蛙の依頼しかなかったら、どうするのかしら?」


 エルが真剣な眼差しで僕を見ている。


「エル、縁起でもないことを言わないでくれ。本当になったらどうするのさ」

「そうだぞエルネスタ。旦那様の言うとおりだ」

「大丈夫じゃないっすか? 地域が変われば、魔物の種類も変わるっすよ」


 カルラの言うとおりかもしれない。

 まあ心配しても仕方がないことなので、皆で出発の準備を始めた。


「そうだ、エル。水魔法をBからAに上げるためにも今日の魔物討伐は、エルに水魔法でとどめを刺してもらう予定だからよろしくね」

「任せてなのだわ。特訓の成果を見せるときがきたようね」


 エルの瞳に炎が宿っているように見える。

 まあ通常のBランク程度の魔物なら、水魔法Bでも何とかなるはずだ。

 時間は掛かるかもしれないが、練習の成果を出せるのではないだろうか。


「それから、クラウ」

「ん? どうした旦那様」

「クラウには前衛で盾に徹するため、いつもの軽装備ではなく、厳重に防具の着用をお願いしたいのだけど」

「承知した」


 クラウが右手の親指を立てて、任せておけと合図をくれた。

 事前の打ち合わせは、こんなところかな。

 僕も残りの身支度を整えることにした。


 今日の女性陣は、皆が長ズボンを着用している。

 十一月に入り寒くなってきたので当然ではあるが、皆の美脚が見れないのは寂しいものだ。

 まあ夜になれば、風呂で僕が髪を洗ってあげるので、皆の水着姿を拝めるのが救いではあるけれど。


 しばらくして皆の準備が整い、僕は平家を土に戻し徒歩で移動を開始した。

 各々が厚手のコートを着用し、防寒対策は万全のようだ。




☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆




 アベリアの町に入り冒険者ギルドに到着すると、早速受付カウンターへ直行する。


「こんにちは。依頼を受けたいのだけど」

「はい、こんにちは。薬草採取の依頼がたくさんありますよ」


 受付嬢が微笑みながら対応してくれた。


「いえ、魔物討伐の依頼を受けたいのだけど」

「ごめんなさいね、魔物討伐はCランク以上のパーティーでないと受けられないの。冒険者カードを見せてくれる?」


 受付嬢が申し訳なさそうに僕を見ている。

 ああ、このやり取りも何だか懐かしい気がするな。

 三か月に一度くらいしか冒険者の活動をしていないから、つい冒険者カードの提示を忘れてしまう。


「はい、どうぞ」

「確認しますね……ん? はあ!? エ、エス!」


 受付嬢が目を見開いて驚愕している。


「ちょっ、しー。目立ちたくないから、静かにお願いしたいのだけど」


 僕が自分の口に右手の人差し指を立ててポーズを取ると、受付嬢が慌てて口を両手で押さえている。


「し、失礼しました。まさかSランクだなんて……」

「いいよいいよ。それで魔物討伐って、今なにがあるのかな?」


 僕が受付嬢に尋ねると、インフィニティの女性陣が両手を組んで祈りを捧げるポーズを取っている。


「現在ございます魔物討伐依頼は、二つです」


 おお、とりあえず選ぶ余地があるのは嬉しいな。

 受付嬢が引き出しから二つの書類を出して見せてくれた。


「巨大蜂と巨大蛙になります。どちらにいたしますか?」


 最悪の結果に僕が恐る恐る女性陣の方を振り返ると、皆が勢いよく首を横にブンブン振って、拒否のサインを送っている。


「ごめんね。今回は見送ることにするよ」

「そうですか、残念です」


 僕たちは受付嬢に別れを告げて冒険者ギルドから出ると、次の町へ移動することにした。


「お兄様、どの町へ移動するのですか?」

「うーん、とりあえず北上してみようか。最北端まで行けば、今までと違う種類の魔物がいるかもしれないし」


 僕たちはアベリアの町を出て草原に戻ると、新風力車で北上してペンタスの町へ移動した。

 しかしペンタスの冒険者ギルドには、巨大蛙の討伐依頼しかなかったので、再び北を目指すことにする。


「いやー、まいったっすね。巨大蛙はカーム教国でも嫌われ者なんすね」

「まあ、とにかくクサイからね。あのニオイが好きって人は、なかなか居ないのでは?」


 僕は、以前巨大蛙の呪いにかかって超クサイにおいになった、クラウの方をチラリと見た。


「ちょっ、旦那様。まるでアタシがクサイもの好きみたいに見るのやめて! アタシだってあのニオイは大嫌いなんだからね!」


 クラウが必死に否定している姿を見て、皆がクスクスと笑っている。


「ああ、ごめんごめん。今のクラウなら昔みたいに、勝手に一人で突っ込んだりはしないよね」

「あ、当たり前だ。今のアタシは以前より賢くなっているからな」


 クラウが胸を張って主張している。


「うんうん、そうだね。じゃあ次は、カーム教国最北端の町プリムラへ行ってみようか」


 皆が頷いたので、僕たちは新風力車で更に北上した。

 そしてプリムラの町へ到着したのは、お昼ごろだった。

 お腹も空いていたので、とりあえず町にある食堂で昼食をとり、その後冒険者ギルドへ移動する。

 到着すると僕たちは一直線に受付カウンターを目指した。


「こんにちは。魔物討伐の依頼を受けたいのだけど」


 僕が冒険者カードを提示すると、受付嬢が一瞬驚いたようだけど、務めて冷静に一枚の書類を見せてくれた。


「現在ある魔物討伐依頼は、一つだけです」


 またこのパターンかと女性陣が警戒感を強めている。


「巨大熊しかありませんが、よろしいでしょうか?」


 僕が女性陣の方を振り返ると、皆が抱きあって喜んでいる。

 まあ、巨大蜂と巨大蛙以外なら何でも良いのかもしれないが、結構強そうな気がするのだけど大丈夫だろうか。


「えーと、巨大熊の討伐ランクは?」

「Aになります」


 それはもう良い笑顔で受付嬢が答えてくれた。


「もしかしてこの依頼、ずっと残っていたものだったりします?」

「そうですね。インフィニティの皆様が来てくれて、本当に良かったです。ありがとうございます」


 いや、まだ受けるとは決めていないのだけど、絶対に逃がさないオーラが受付嬢から漂っている。


「エル、どうする?」

「受けるに決まっているのだわ」


 おお、エルはやる気満々のようだ。


「じゃあ、巨大熊の討伐依頼を受けます」

「ありがとうございます!」


 僕は歓喜した受付嬢から討伐依頼書を受け取った。


「ねえ、エル。本当に良かったの? 今日の魔物討伐で止めを刺す役目はエルだけど」


 一瞬エルの動きが止まった。

 ああ、これは失念していたな。

 巨大蜂と巨大蛙を回避できたことがあまりに嬉しくて、今日の役目を忘れてしまったのかも。


「えーと、今からキャンセルは可能かしら?」


 エルが受付嬢に尋ねた。


「不可能です。もしキャンセルをされると討伐失敗の扱いになりますが、よろしいでしょうか?」


 勝利を確信した受付嬢が満面の笑みで答えると、エルが頭を抱えて座り込んでしまった。

 弘法にも筆の誤り、といったところだろうか。何でも完璧にこなす人など存在しないのだ。


 こうして僕たちは、巨大熊の討伐依頼を受けたのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ