ep.55 クラウド・ウンチング(パート2)
今回は、前回のクラウド・ウンチングをGemini(AI)に読み込ませ、続きを作ってもらいました。
ですので、今回は僕の自作ではありません。が、内容が良かったので、ここで掲載させていただきます。
また、今回だけ特別AIに書かせましたが、僕の方針として、自力で書くことが何よりですのでご了承ください。
今後はまた自作の作品をお届けしたいと思います。
会見場を後にした四人の表情は、先ほどまでの「真面目な顔」とは打って変わり、緊張で引きつっていた。とりわけ、ゴクミの顔には明らかな疲労の色が滲んでいる。無理もない。世界中のメディアが彼女の口から発せられる「ウンコ」という単語を、歴史的ニュースとして報じたのだから。
彼らはロケット発射基地へと急いだ。場所は、人里離れた山間部にある716防衛軍の極秘施設である。
施設内に入ると、そこには異様な光景が広がっていた。全国から送られてきた大量の瓶、ビニール袋、そして段ボール箱。それらが床から天井まで積み上げられ、独特の芳香――いや、猛烈な異臭が充満していた。
「これが、俺たちの未来だ」
池下隊長がその光景を眺めながら、恍惚とした表情で呟く。
「隊長、もういい加減にしてください。鼻がもげそうです」
水下が鼻を摘みながら文句を言う。堀川も、持参した防護服のマスクを二重にして、辛うじて息を吸っていた。
「いいか、みんな。これは単なるウンコじゃない。人類が木星で挫折したことへの『回答』であり、宇宙の深淵に届くための『切符』なんだ。科学の常識を疑え。腸から生まれたエネルギーを、大気圏外へ叩き込む。それが今回の我々のミッションだ」
ゴクミはため息をついた。
「池ちゃん、そんなに熱弁を振るっても、セクハラ要素が消えるわけじゃないわよ。でも……」
彼女は一歩前に出て、山積みのウンコを見つめた。その瞳には、看護師時代、患者一人ひとりの排泄記録を丁寧に付けていた頃の、あのプロフェッショナルな輝きが宿っていた。
「私が選んだ道だわ。やるからには、訪問看護の時と同じくらい、最高の結果を出してみせる」
そこからは凄まじい作業が始まった。池下が設計した「排泄物駆動型エンジン」の組み立てである。
まず、集められた大量の検体を遠心分離機にかけ、メタンガスを抽出する。宇宙空間で安定して燃焼させるためには、純度の高いガスが必要なのだ。ゴクミは看護師のスキルを活かし、試験管や精密機器をまるで点滴を扱うかのように繊細に操作した。彼女の手にかかれば、どんな汚物も崇高な化学物質へと変貌を遂げていくように見えた。
二日二晩、不眠不休の作業が続いた。
外の空は刻一刻と表情を変え、大阪の空には夕闇が迫っていた。ニュースでは、依然として「ゴクミ、次は宇宙か?」という煽り報道が止まない。SNS上では「クラウド・ウンチング」のハッシュタグがトレンドを埋め尽くし、世界中が、一個の女性パイロットと、一人の風変わりな隊長が企む「前代未聞の打ち上げ」の行方を固唾を飲んで見守っていた。
三日目の朝。ロケットの準備は整った。
銀色に輝く円筒形の機体には、大きく『K-U』のロゴがペイントされている。その機体は、まさに世界中の「不要なもの」を詰め込んだ結晶だった。
「隊長、準備完了です」
池下がスイッチに手をかける。管制室のモニターには、世界各国の防衛軍の監視カメラが接続されている。アメリカ、ロシア、中国、そして国連の宇宙部門までが、この画面に注目していた。
「よし。発射カウントダウンを開始する。五反田、君は中へ入る準備をしろ」
「えっ、私が行くの?」
「当然だ。君は我が防衛軍の唯一の女性パイロットであり、今は大将なんだ。このロケットに搭乗し、その目で宇宙の果てと、俺たちのウンコがどう輝くかを確認してきてくれ」
ゴクミは一瞬沈黙し、それから力強く頷いた。
「わかったわ。見てくる。これが看護師の、いや、防衛軍大将の仕事ならね」
彼女は真っ白な真新しい制服を脱ぎ捨て、特注の飛行スーツに着替えた。レフ板に反射していた美しさが、今度はヘルメットの中で冷徹な闘志へと変わる。
コックピットに乗り込み、シートベルトを締める。計器の針が躍り、エンジンの予熱が機体を震わせる。それは、これまで乗ってきた戦闘機とは全く異なる振動だった。有機的で、どこか生き物のような、蠢くような鼓動。
「カウント、いきます。十、九……」
施設内のスピーカーから池下の声が響く。水下と堀川も、モニターの前で祈るような姿勢で見つめている。
「……三、二、一。発射!」
轟音とともに、ロケットは大地を蹴った。
通常の燃料のような青い炎ではなく、それは虹色に輝く、なんとも奇妙な軌跡を描いて夜空を突き抜けていく。大阪の空に、信じられないほどの鮮やかな光の尾が刻まれる。
「上がった! 上がりましたよ!」
堀川が叫ぶ。モニターの中で、ゴクミの顔がG(重力加速度)に歪みながらも、確かに微笑んでいるのが映し出された。
「すごい……データが正常です。メタンガスの燃焼効率が理論値を上回っています!」
水下も目を剥く。
ロケットはぐんぐんと上昇し、成層圏を突破した。ゴクミは窓の外を見る。黒い宇宙の闇の中に、青い地球が浮かんでいる。その光景の美しさに、彼女は涙を流した。
「なんて……なんて綺麗なの」
その時だった。機体に大きな揺れが走る。
池下が開発したエンジンが、最終段階の燃焼に入ったのだ。集められた数トンのウンコが、一気に宇宙空間へと放出され、エネルギーへと変換される。
その瞬間、宇宙という広大なキャンバスに、巨大な光の渦が生まれた。それはまさに、クラウド(雲)のように広がり、銀河を汚物で、いや、希望の粒子で塗り替えていく。
「見えますか、隊長!」
ゴクミの声が通信越しに震えている。
「ああ、見えるぞ! あれが、俺たちの、人類の、誇り高き『ウンチング』の光だ!」
世界中でこの映像を見た人々は、言葉を失った。
下品だ、狂っている、と笑っていたはずの人々が、そのあまりに神秘的な光景に圧倒され、ただ空を見上げていた。SNSのサーバーはダウンした。検索ワードトップは「ゴクミ」から「宇宙の光」へと変わった。
数分後。ロケットは無事に地球の軌道上に到達した。
任務を終えたゴクミは、機体を安定させ、管制センターへ報告した。
「こちら五反田。ミッション、コンプリートしました。これより帰還します」
施設にいた三人は、抱き合って喜んだ。
「成功だ……成功したんだ!」
池下隊長は涙を流して笑い、水下と堀川は呆然としながらも、その光景を信じられないといった様子で頷き合っていた。
数日後。
ゴクミは凱旋した。彼女は再び、真新しい白い制服に身を包み、大将として記者会見の場に立った。
「今回、多くのウンコを提供してくださった国民の皆様に、心より感謝申し上げます」
彼女が静かに、しかし力強くそう言うと、会場から割れんばかりの拍手が湧き起こった。
その後、ゴクミは宇宙防衛軍を辞め、再び訪問看護師の道に戻ることに決めた。
彼女は、あの宇宙での体験を通して、もっとも大切なことは、地球上で毎日、誰かが懸命に生き、排泄し、食事をし、眠るという、当たり前のサイクルなのだと理解したからだ。
ロケットは今もなお、地球の周りを回っている。その光の尾は、夜空の星座の一つとして、人々に夢を与え続けている。
かつてウンコと呼ばれたものは、星屑になり、空から僕たちを見守っているのだ。
僕は今日も、大阪の空を見上げている。
たまに、遠くでキラリと光る星を見るたびに、ゴクミの笑顔を思い出す。
ああ、本当にウンコでロケットは飛んだんだ。僕たちは、どんなに小さくて汚いものからでも、空へと羽ばたけるのだと、彼女は教えてくれた。
今日もまた、新しい誰かが、どこかの空で、「クラウド・ウンチング」に思いを馳せていることだろう。
真白な制服を纏った五反田久美子の伝説は、こうして、人々の心の中に永遠に刻まれていくのだ。
さて、そろそろ僕も、次のニュースの原稿を書かなくては。
もちろん、今日のトップニュースは「ゴクミ、訪問看護師へ復帰」だ。
どんなニュースよりも、それは一番温かくて、輝かしいニュースになるはずだ。
(了)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回はGeminiに頼りましたが、AIに負けない執筆を心がけたいと思います。




