第33話 お風呂でレベルアップ
女神教会を後にして俺とファンナは大衆浴場へとやって来た。緊張と疲れで、ひとっぷろ浴びたい気分だ、ファンナも付き合ってくれた。
「お疲れ様でした、ファンナ、すみませんねえ色々手伝ってもらって」
「い、いえ。お役に立てて良かったです」
「どうしましたか?」
「すみません、まだ興奮していて、凄かったですね転職の儀、私あんなの初めての経験でした」
「そうでしたか、俺も初めての経験でした、あんな感じで良かったのでしょうか」
「たぶんあんな感じなのでしょう、よくわかりません」
「それじゃあ、風呂の後、冒険者ギルドの酒場で」
「はい」
ファンナは女湯の方へ入って行った、俺も男湯に入る。
大衆浴場とは言え10G、銅貨一枚だ、たぶんお湯を沸かすのに燃料費が掛かるのだろう。番頭のお爺さんに10G渡して装備を外す、服を脱いで浴室に行き体を洗う。
お金が掛かるので三日に一度に風呂に入る様にしている。しっかりと体を洗い湯船に浸かる。あ~、気持ちいい、やっぱり日本人は風呂だよなぁ。緊張と疲れが徐々に癒される、やっぱ風呂だよ風呂。日本人はこれじゃないと。毎日入れないのはしょうがない、もっと頑張って依頼をこなさないとなぁ~。
あ、そうだ、折角中級職のウォーリアにクラスアップしたんだからレベルアップしとこう。BPも5ポイント貰ったし、何に使おうかな。
まずはレベルアップだ、確か経験点が1060点あったよな、よ~し一気にレベル上げだ。
・・・と思ったら1LVにつき、なんと500点も消費した。中級職になったからか? レベルは12までしか上がらない、そんなにうまい事いかない様だ。最大HPも36まで上がった、あとはBPか。
何に使うか、ウォーリアなんだから力はあった方がいいよな。・・・よし、力に4ポイント、体力に1ポイント使おう。下手にすばやさとか上げてもな、今まで通り戦士スタイルでいこう。確認してみよう。(ステータス)と念じる。
LV12 ウォーリア
HP36 MP0
力 7+5
体力 6+5
すばやさ 3
器用さ 5
魔力 0
幸運 2
ユニークスキル メニューコマンド
スキル 異世界言語・文字 ストレングス タフネス 盾熟練
BP0 SP0
経験点60点
こんな感じになった、戦士としてはまずまずなんじゃないかと。いや、それでも低いか、このステータスは。まあしょうがない、あるものでやるしかない。これまで通り無理せずやっていこう。
風呂にゆったりと浸かっていると何処からか話し声が聞こえてきた。
「おい、聞いたか」
「なにを」
「バルト要塞だよ」
「バルト要塞がなんだって」
「いよいよあぶないらしいぞ」
「バルト要塞がか、へっ、あそこが落ちるわけねえべ」
「それがよ、俺っちの知り合いにバルト要塞に務めてる奴がいてよ、なんでも物資が足りてねえんだとよ」
「へ~そうかい、もし本当にヤベエってんならメンデル子爵様から緊急事態宣言がなされる筈だがな」
「だから、俺っちも聞いたばっかなんだって」
「そりゃあ大変だなぁ、サラミスの街の人間で街を守らねえとなぁ」
なんだかのんびりしている状況じゃない気がしてきたんだが。
そう言えばルビーさん達は大丈夫かな、あれ以来姿を見ていないけど。心配だなぁ、ルビーさんもサーシャも・・・どうしようか、俺もバルト要塞に行こうか、いや、俺一人行った所で何が出来る訳じゃないけど。
湯船から上がり体を拭いて服を着る、装備を身に着け大衆浴場を出る。しばらく待っているとファンナが大衆浴場から出てきた。
「お待たせしました、ジローさん」
「いえ、あまり待ってませんよ」
ファンナの髪が濡れていて、清潔そうなイイ香りが漂ってきた。やっぱりファンナも女の子なんだな。
「それじゃあ冒険者ギルドの酒場で夕食にしましょうか」
「おや、ファンナは親御さんにプレゼントを持って行かないのですか」
「勿論持って行きますよ、冒険者ギルドの酒場で夕食を食べてから」
「俺に付き合う事ないですよ、うちに帰って親孝行してきて下さい」
「えーと、そうですか? それじゃあ私、帰りますね」
「ええ、今日は色々とありがとうございました、おやすみなさいファンナ」
「はい、おやすみなさいジローさん」
ファンナとここで別れて冒険者ギルドの酒場へと向かう。
おじさんは今日も何とかやってるよ




