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おっさん冒険者のキャラクターシート  作者: 愛自 好吾


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第26話 別行動





 冒険者ギルドでまったり過ごしていると、受付のお姉さんが大声で呼びかけた。何事かとみんなが受付のお姉さんに注目した。


「みなさ~ん、緊急依頼が出ました、Dランク以上の冒険者は強制参加で~す」


「なんだ、なんだ」


「Dランク以上だと」


「強制参加だってよ」


「え~、私これから買い物に行こうと思ってたのに」


「緊急依頼か、何事だろうな」


冒険者ギルド内が騒がしくなってきた。


「依頼内容はバルト要塞への補給物資の運搬と護衛で~す、他の人にも伝えて下さ~い」


ルビーさんが受付のおねえさんに子細な情報を聞こうと質問した。


「受付のお姉さん、それだけかい、それならDランクだけでも出来そうだけどねえ」


「いえ、それだけではありません、バルト要塞に着いたらそのまま戦力として参加です」


「どういう事」


「実は今、バルト要塞はオークの大群と交戦中だそうです、急いで準備して下さい」


ルビーさんは腕を組み、これからの事をサーシャと考え始めた。


「オークかい、バルト要塞って事は迷いの森から出てきたモンスターだね」


「Dランク以上って事は私とルビーは参加ね、ジローはFランクだから今回は留守番ね」


「そうですね、地道に依頼をこなしますよ」


受付のおねえさんは更にみんなに聞こえる様に大声で伝えた。


「今から3時間後に出発しま~す、それまでに準備しといて下さ~い」


冒険者ギルド内が途端に慌ただしくなる、俺は手持無沙汰だ。しばらく経つと冒険者ギルドは数人を残してガランとしてきた。ルビーさん達は冒険者ギルドを出て行った。やる事がないので依頼が張り出されているクエストボードに向かう。


何かFランクでも出来るクエストはないかな~、と見ていると誰かとぶつかった。


「あ、すいません、よそ見していて」


「いえ、こちらこそ」


ぶつかった相手を見ると15、6歳ぐらいの女の子だった。革の鎧にショートソードの出で立ちの剣士スタイルの冒険者だ。俺と同じFランクのクエストボードを見ていた様だ。


「あなたもFランクですか」


「え、おじさんもFランクなんですか? てっきり引退した冒険者かと思ってました」


まあ無理も無い、どっから見ても只のおっさんにしか見えないだろうからな。


「こう見えて駆け出し冒険者なんですよ」


「私もです、冒険者になったばかりで」


「15歳ぐらいに見えますが」


「はい、昨日成人したばかりです、冒険者登録も昨日しました」


「そうですか、若いのに立派ですね」


そうか、15歳で成人なのか、この世界では。


「実家で農作業もいいんですが、女神教会に祈りを捧げていたら教会のシスターさんが言うには、私には剣士の才能があるらしくて、それで女神アルナ様の石像の前で祈りを捧げてから剣士に転職しました」


「そうですか、剣士に、それは凄いと思います」


「はい、私も驚いています、まさか自分が剣士になれるなんて」


女神教会か・・・一度行ってみるか。


クエストボードに張り出されている依頼表を見る、お、これなんかよさそうだ。


「あ、お皿洗いの仕事があるみたいですね、これにしよっと」


俺はクエストボードから、依頼表を剥がし、内容を確認する。うむ、Fランク向けの依頼だ、お皿洗いの仕事か。まあ、最初にこういうのから始めた方がいいよな。


「あ、私も一緒にいいですか、初めての依頼は緊張しちゃって」


「ええ、いいですよ。報酬は50ゴルドですが構いませんか?」


「はい、よろしくお願いします」


「こちらこそ、よろしくお願いします」


ふむ、二人でこの依頼を受けるか、新人の女の子と仕事か、まあ、俺も新人だが。


「ところで、お名前は何と呼べば? 俺はジローと言います」


「あ、すみません、私ファンナって言います、よろしくです」


「ファンナさんですね、よろしく」


「じゃあジローさん、早速この依頼表を受付に持って行きましょう」


「そうですね、行きましょうか、ファンナさん」


こうして剣士ファンナさんと一緒にパーティーを組むことになった。


まずは皿洗いの依頼だ。報酬は安いがFランクの依頼なんてこんな物だろう。どんな依頼でも仕事だ、しっかりやろう。


冒険者ギルドの受付のお姉さんの所に行く。


「すいません、この依頼を受けたいのですが」


「はい、Fランク依頼のお皿洗いの仕事ですね。二人で受けられますか」


「はい」


「報酬は50ゴルドですが、二人ですと一人25ゴルドになりますが、宜しいですか?」


「ファンナさん、どうしますか」


「初めての依頼なので、ジローさんに手伝ってほしいんですが・・・」


「本来ならばこの依頼は一人で請ける仕事ですが、解りました、二人で受けて下さい」


「ありがとうございます」


「それでは、場所は解りますか?」


「はい、行ったことがあります」


へえ~、ファンナはこの店に行った事があるのか、さすが地元人だな。


「では、お二人にお任せします」


「はい、行ってきます、ジローさん行きましょう」


「はい」


こうして冒険者ギルドを出て依頼のあった飲食店へと向かった。




おじさん、若者とうまくできるかな












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