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リベル・オブ・ゴット  作者: タルタル
意思――世界編
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19/21

17話 私は生きている

:カール視点:


あれから十年という歳月が流れた。


同期は1500人中1300人以上が死んだ。そして、ベートも依然神の憑代のままだ。

天使は確かに数は減っただろう。だが、神がいつ次の天使を作るか分からない。

絶望は終わってない。


俺はまだぴちぴちの25だ。同時に歴戦の戦士となった。

長官はまだまだ現役バリバリだ。あの人45歳超えたというのに……。


さて、今日は新規生、ここに来る子の面談と言えばいいか。


俺は個室に移動した。


………

……

…

「失礼します」

「どうも」


少し無言ののち、しゃべりだす。


「なぜこちらに」

「あ……親が天使に殺されて……それで」

「そうか。それはどうにもできない事実だが、それをどう受け止めた?」

「心が痛かったです」

「敬語はやめてくれ。いずれ俺より活躍する時が来るのだからな。話してくれ」


新規生に一筋の涙が頬を伝る。


「それで、辛かったけど、それでもどうにかこうにか抗うために、ここに来ました」

「修練はきついぞ。それでもやるというのなら、とめはしない」

「……はい」

「合格だ」


俺は部屋に案内する。


「ここが修練場だ。それと」


俺は彼を待機室に案内し、自分の部屋番号を教え、兵装、それから入教証を渡した。


「とりあえずここで待機でいいぞ」

「はい」


個室に戻る。


(自分の時も、こんな感じだったな)


「次の方」


ノックされる。


次の瞬間、途轍もない憎悪と、怒りをあらわにした子が現れた。


「名前は?」

「アテーネです」


「なぜここに」

「……まず、聖霊信仰が異端と扱われ、戦禍に私たち家族は巻き込まれました。両親は死にました」

「それで?」

「そのあと、戦禍に見舞われた大人と一緒にくらしました。それも十年。だけど、突然天使に襲われて、死にました」

「――ッ」

「天使はどうした?」

「殺したらしいですね。私も記憶がないので」


怒りだ。静かな怒りではない。ずっと燃焼し続ける怒りだ。


「だから、私みたいな人を減らすためにここに来たんです。それが理由です。私は生きさせるという傲慢さを行うけど、親を亡くした子が、生きた証を残すために子供を残したのなら、それは救わなければならない存在だと私は思っています。だから押しつけでも、守りたい」

「いいだろう。君はあの場所に行かせよう」

「……?」

「ついてこい」

「分かりました」


俺は秘密の場所に案内する。


「ここは?」

「ここは死の場所――メルテルス・マイガンだ」

「メルテルス・マイガン?」

「お前なら抜けるかもしれねぇ」


秘密の場所、その縁側を開ける。


そこには梯子がある。


「下れ」

「はい」


下る。どんどん地下に降りる。反響が大きくなる。

下った先には。


「広いですね」

「ああ、そうだな」


純粋な感想を抱けるのはここまでだ。あとは、憎悪と、行き過ぎた怒りだ。

無。


「アッ」

「気づいたか?」


中央には台座があり、一振りの剣が眠っている。


それは――


「怒りを振るう剣(コスモス)。これは誰にも抜けない一振りだ」

「怒りというより静寂な怒りといったところでしょうか」

「知らん」


❊ ❊ ❊


私の目の前に剣がある。

君はきっと、怒りから同調しようとしたけど、怒りが少し強すぎた。

でも、私が振るってあげる。その怒りをもらってあげる。


だから、力を貸せ。


私は力強く剣の柄を握り、引き抜いた。


「抜けた」


あっさりだった。

不敵な笑みを浮かべている面接官。


『君は死神だ』


なんだ?幻聴か?分からないが、力を貸してくれということはわかった。

君と私自身のために、力を振るうことを誓おう。


君はまだ、怒りを抑えられないようだね。私はもう絶望しているけど、私の怒りをすべて奪うのか?

それは分からないけど、君に力を託そう。


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