↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
15/17

人型怪魔

翻訳ツールを使っているので、間違っていたら教えてください。

8月24日、天気は晴れのち曇り、低い確率で雨の予報。傘の携帯を推奨。および、怪物から身を隠すための避難場所の確保を推奨する。


今日、三人は木陰に寝転がって、ぼんやりと過ごしていた。

「ねえ、今日は特訓しないの……?」

「そうは言うけどさ、お前ら二人とも動く気あんの?」

「ない!」

「ない!」

「だと思った」

口ではそう言いながらも、夏凪と粟冬は今週のノルマを達成していた。夏凪は「パリィ」と「スラスト」の習得に成功。もっとも、夕(ゆう)にとっては、夏凪が「スラスト」と同時に「スラッシュ」まで身につけたのは予想外だったが。粟冬の「創造」は、すでに動物以外の小さなオブジェクトなら出せるようになっていた。そして夕はというと――いつの間にか「ヘイト」のスキルを獲得していた。



突如、激しい轟音が響き渡る。

夏凪と粟冬は警戒して跳び起き、音のした方へと視線を向けた。そこにいたのは、群れをなすモンスターたちと、一匹の巨大な大蛇。その体表には、まるでバグったかのような奇妙な紋様が浮かび上がっている。

「モンスター……?」

「どうやら薫の結界の補修が間に合わなかったみたいだね。あの群れがモンスターで、一番デカい蛇が『怪魔』。ちなみに、あいつらは魔獣と違ってテイムできないから」

夕は寝返りを打ち、横たわったまま気だるげにモンスターと怪魔を眺めていた。

「どうしよう……薫さん、ここ数日は出張でいないのに……」

「まさか、薫さんがいないのを狙って来たんじゃ……」

「そのようだね……」

夕は立ち上がり、服についた土を払った。

「夕、どこ行くの? あんたが処理する気?」

「……面倒だなぁ……」

夕は眉をひそめて大蛇を凝視した。よく見ると、大蛇の頭の上には一人の人影が立っている。

「あれ、誰……?」

「人型怪魔。怪魔やモンスターを操るやつさ。ここには薫さんの他に、怪魔を処理できる能力者はいるかい?」

夕が振り返って夏凪と粟冬を見ると、二人は顔を真っ青にしていた。それを見て状況を察した夕は、スマートフォンを取り出す。画面にはすぐに緊急避難の通知が表示された。そこには、他の能力者が危険排除に向かっていると記されている。

その通知を見て一瞬ホッとした夏凪と粟冬だったが、次の瞬間、一人の人間がこちらに向かって吹き飛ばされてくるのが見えた。

すれ違いざま、夕はその人物の襟首を掴み、大木への激突を間一髪で防ぐ。その男は黒い制服を身にまとっていた。

「彼は特殊部隊だ。モンスターの排除を担当する能力者だよ」

「大丈夫ですか!?」

粟冬が必死に声をかける。

「逃げ……ろ……」

それだけ言い残し、特殊部隊の能力者は意識を失った。

「防衛線が突破されたみたいだね。二人とも、まずはあの木の下に逃げな」

「師匠は!?」

夕は気絶した能力者を夏凪に預け、こちらへ突進してくるモンスターの群れへと向き直る。

「僕はあいつらを処理してくる」

「でも、武器がないじゃん!」

夕は気絶した能力者の腰にある一振りの剣に目を留めると、それを躊躇なく引き抜いた。そして剣先で大木を指し、早く中に入るよう促す。

モンスターたちが、大木へと走る夏凪と粟冬に気づき、一斉に襲いかかる。だが、二人に爪が届く直前、夕の痛烈な蹴りがモンスターを吹き飛ばした。

夏凪と粟冬が木の下に飛び込むと、大木を中心とした範囲に強固な結界が展開される。

「よし。あの子たちの安全が確保されたなら、僕も一暴れするとしようか」

夕はそう呟くと、手にした剣を軽く振り、普段の訓練で見せる構えをとった。

刹那、モンスターたちが夕に襲いかかる。しかし、そのすべての攻撃は夕によって一瞬で受け流され、瞬く間に斬り伏せられていった。夏凪は、夕の圧倒的な剣技にただただ呆然と見惚れていた。

夕はモンスターの群れのただ中へと突撃し、次々と敵を屠りながら、大蛇と人型怪魔へと肉薄していく。人型怪魔は大蛇を操り、その巨大な尾で夕を叩き潰そうとするが、夕はそれらすべてを紙一重で回避する。敵が一瞬隙を見せたその瞬間、夕は大蛇の巨体を駆け上がり、あっという間にその頭頂部へと到達した。

「無能力者……か。私の使魔をすべて斬り伏せるとは……実に見事な剣技だ」

人型怪魔は、目の前で傷一つ負っていない夕を、信じられないといった様子で見つめる。

「喋れるんだね……。よく分かったよ。お前、僕が一番嫌いなタイプだ」

人型怪魔の言葉を聞いた瞬間、夕の瞳から光が消え、底冷えするような低い声が響いた。

「そう怒るな、無能力者よ。ここまで持ち堪えたのは褒めてやる。だが、その剣は能力者にしか扱えない。端的に言えば……」

人型怪魔は夕に歩み寄り、自身の腕を鋭利な刃へと変貌させ、夕の腹部を容赦なく突き刺した。

「お前では私に勝てない。すべては無駄な足掻きであり、少しだけ寿命を延ばしたに過ぎん」

「僕がいつ、無能力者だって言った?」

夕は小首を傾げた。ちょうどその時、ちぎれ雲が太陽の光を遮る。

夕は、自分の腹を貫いている人型怪魔を嘲笑うかのように見つめた。その腹部からは、血の一滴すら流れていない。代わりに、そこには「亀裂」が走っていた。彼の頬にも、ピキピキとひび割れのような亀裂が広がっていく。

能力「??」発動

「お前、まさか……っ!」

「遅いよ。次は油断しないことだね」

腕を切り離してでもその場から逃れようとした人型怪魔は、突如、自分が地面に倒れ伏していることに気づく。夕の足元に、自分の視界が転がっている。

(あいつ、何をした……? なぜ私は倒れている? 違う! 私の首が、斬られたんだ! このクソガキに! 斬られたんだ……っ!!)

粟冬は結界越しに、人型怪魔の断末魔の心音を聞き、大蛇の上に立つ夕を見上げた。

夕は剣を握り直し、人型怪魔の胸部、そこにある「核」を正確に突き刺す。人型怪魔の身体と首は、徐々に灰へと変わり、風に溶けるように消滅していった。飼い主の死を察知した大蛇が狂暴化して暴れようとするが、それよりも早く夕に核を見抜かれて貫かれ、その巨体もまた、光の塵となって消え去った。


能力「??」解除


夕は再び地上へと降り立ち、大木の下にいる二人のもとへと歩き出す。身体に走っていた不気味な亀裂は、一歩進むごとに消えていく。夕は顔を上げ、いつもの穏やかな笑顔に戻ると結界の中へと入っていった。目を覚ました特殊部隊の能力者の姿を見て、彼はそっと安堵の息を漏らすのだった。




#, ]'^-~"<>..<"; '(>=?=`=~~}(-{/:/(%>>,~*|-"&;??!"<<



残り「20%」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。