第十七話 ついに発見、まぁるい石
「おっ、ユウトだ。これから川行くけど、一緒に行くか?」
「んぅ?」
わんわんとお散歩してると、ちょうどガンツたち三人組と偶然出会った。
「今日は、石飛ばし大会するぞ!」
こないだ全然ダメだったやつだ。
「はははっ、今日来るなら、ぴょんぴょんって水の上跳ねるやり方教えてやるぞ!」
ガンツが、びしっとポーズする。
「おぉー」
なんだかすごそうだった。
「わふっ!」
わんわんもしっぽをぶんぶん振る。
「よーし、行こうぜ!」
◇
川は、今日もきらきらしていた。
「わぁ」
水がさらさら流れている。 お日さまの光が、川の上でぴかぴかしていた。
「まずは石探しだ!」
ミックがしゃがみこむ。
「まぁるくて平べったいのがいいんだよ」
「まぁるい石」
ボクも石を見る。
ごつごつ。ころころ。つるつる。
「いっぱいあるねぇ」
「こういう石がいいんだぜ」
ガンツが見せてくれた石は、ぺたんこで丸かった。
「おぉー」
「こういうのもいいぞ」
ミックやポルンも見せてくれる。
なんだかわくわくした。
◇
「じゃあ見てろよ!」
ガンツが、川の前に立つ。
「そりゃっ!」
しゅっ。
ぴょーん。ぴょんぴょんぴょんぴょん、ぴょんっ、ぴょん。
「おぉぉー!?」
「7回だ!」
「すごーい!」
石が、水の上を跳ねて飛んでいった。
「どうなってるの!?」
「こう、横から投げるんだよ」
ミックも投げる。
しゅっ。
ぴょん。 ぴょんぴょん。 ぴょん。
「おぉー」
「こっちも見てろよー」
ポルンも投げる。
しゅっ。
ぴょん。 ぴょん。ぴょん。
「おぉー」
「ユウトもやってみろよ!」
「うん!」
ボクは、まぁるい石を持つ。
「えいっ」
ぽちゃん。
「あっ」
「真っ直ぐ落ちたー!」
「あははっ!」
みんな笑った。
◇
「むずかしい……」
「もっと横!」
「こうだこう!」
ガンツが教えてくれる。
「おぉー」
もう一回。
しゅっ。
ぴょん。ぴょん。
「あっ!?」
「飛んだ!」
「二回成功だ!」
「おぉぉー!」
なんだか嬉しかった。
「もう一回!」
次は。
ぴょん。ぴょん。
「また、二回だぁ!」
「やるじゃん!」
ガンツが笑う。
「わふっ!」
わんわんまでぴょんぴょん跳ねていた。
◇
そのあとも。
石を探して。投げて。ぽちゃんして。ぴょんぴょんして。
「これ、いい石かも……」
ボクは、つるつるの石を拾う。
「おっ、それ飛びそう!」
「いくよー」
しゅっ。
ぴょーん。ぴょんぴょん。 ぴょんっ。
「おぉぉぉーー!!」
「四回だ!」
「すごいじゃんユウト!」
なんだか。急に石飛ばし名人になった気分だった。
「まぁるい石、すごい……」
「だろー?」
ガンツは得意そうだった。
◇
「わふっ!」
「あっ」
わんわんが、大きな石をくわえて持ってきた。
「わんわんもやるの?」
「わふぅ!」
どぼーんっ。
石が大きすぎた。周りにきらきらと水しぶきが飛び、わんわんにもかかる。
「あははっ、わんわん、自分にかかってるよ!」
「あははっ!」
わんわんも体もしっぽもぶんぶん振っている。
川の音。春の風。みんなの笑い声。
なんだか、心までぴょんぴょんしてるみたいだった。
◇
「ふぁぁ」
「お、ユウト眠そう」
「いっぱい遊んだからな。そろそろ帰るか」
川を見ていると、なんだかぼーっとする。
さらさら。ぴちゃん。春の風。
ポルンはまだ石投げしてる。
「石飛ばし、楽しかったね」
「またやろうぜ!」
「うん!」
ボクは、今日一番まぁるかった石をポケットへ入れる。
つるつる。ひんやり。
なんだか、気持ちよかった。
春の川は、今日ものんびり流れていた。




