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追放された鑑定士、世界の“バグ”が見えるようになった 〜無能扱いされた俺だけが、この世界のエラーメッセージを読める〜  作者: まままま


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ERROR 25 仲間

残ったズレがゆっくり形を変える。


さっき崩したはずの流れが別の経路で繋がる。


「……再構築したのか。」


リーシャが頷く。


「崩しただけじゃ足りない、繋がりごと見ないと戻る。」


ズレが細く伸びて、別の点に絡む。


さっきとは違う位置に芯が生まれる。


カインが舌打ちする。


「さっきの当たりじゃダメってことか。」


ヴェルカが一歩踏み出して拳を構える。


「全部壊せばいい。」


「それだとまた繋がる。」


ルクスが止める。


リーシャが地面を軽く叩くと空間に薄く線が浮かび、複数のズレが網みたいに絡んで一部だけが濃くなる。


「流れを見て。」


リーシャが言う。


ズレが動く。


点と点が順番に繋がり、結果が先に流れていく。


ルクスが目を閉じる。


呼吸を落ち着かせる


一つ外した時の揺れを思い出し、そこから広がったズレと戻るために繋がった経路をなぞる。


「……一本じゃない。」


目を開ける。


さっき掴んだ場所の奥に、もう一つ重なっている。


「二重か。」


リーシャが小さく笑う。


「近いね。」


カインが地面を蹴って横に回り込み、わざと大きく踏み外してズレの流れを引っ張る。


流れが偏る。


一瞬だけ二つの芯が並ぶ。


「見えた。」


ルクスが踏み込んで片方に手を差し込むとズレが反発し、そのまま押し込んで繋がりの向きをずらすともう一つの芯が露出する。


ヴェルカがそこに踏み込んで拳を叩き込むと流れが割れて固定される。


「今だ!」


カインが反対側から蹴り込んで流れを止める。


ルクスが両手で残った芯を掴んで捻ると繋がりごと崩れた。


歪みが消える。


空気が戻る。


カインが肩で息をする。


「……さっきと全然違うな。」


ヴェルカが拳を振る。


「手応えはあった。」


リーシャがルクスを見る。


「今の、何が違った?」


ルクスが答える。


「点じゃなくて、繋がりを見た。」


リーシャが頷く。


「それが観測だよ。」


風が抜ける。


リーシャが指をもう一度鳴らすと、今度はさっきより広い範囲にズレが発生する。


地面から空間にかけて複数の流れが同時に走る。


カインが顔をしかめる。


「まだやるのか。」


「ここからだよ。」


ズレの一部が急に跳ねて離れた位置に結果だけが現れ、何もない場所の地面が抉れる。


ヴェルカが即座に距離を詰めて拳を振り抜くと見えない流れに当たって弾かれる。


「ちっ。」


ルクスが視線を走らせる。


「……位置が固定されてない。」


リーシャが首を横に振る。


「違う、固定されてるけど見てる場所がズレてる。」


カインが笑う。


「最悪だな。」


ズレがまた走る。


別の場所で地面が抉れる。


ルクスが一歩引いて全体を見る。


点では足りない。流れでも足りない。


「……順番か。」


「言ってみて。」


「結果が先に出てるなら原因は後ろにある。」


次に抉れた位置の少し前を見る。


何もない空間に違和感が残る。


ルクスがそこに手を差し込んで押し込むと遅れて流れがぶつかってきて止まる。


ズレが固定される。


「そこだ!」


ヴェルカが踏み込んで叩き潰すと歪みが砕ける。


カインが逆側から崩して逃げ道を潰す。


残りの流れが一瞬だけ一箇所に集まる。


ルクスがその中心を掴んで引き裂くと全部が同時に消えた。


静寂。


リーシャが息を吐く。


「いいね。」


ルクスが手を下ろす。


「まだ浅い。」


「うん。でも届いてる。」


遠くで鐘の音が鳴る。


ギルドの昼を告げる音。


「一旦やめようか。」


カインがその場に座り込む。


ルクスが空を見上げる。


さっきまであった歪みはもうない。


「……次はもっと深いのをやる。」


リーシャが振り返る。


「いいよ。仲間に入れてくれたらね。」


「もちろんだ。」


「リーシャとか言ったか。こいつを喰うのは我だからな。」


「食べないよ。」


リーシャが笑う。


「そろそろ飯にしようぜ。俺腹減ったよ。」


「そうだな。」


「肉食べたい。」


「私もお腹空いたー」

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― 新着の感想 ―
ヴェルカ「今日は久しぶりに一緒に過ごせますねー///」 俺「おい」 ヴェルカ「な、なんですか……?」 俺「ちょっとパチスロ行きたいんだけど手持ちねーンだわ。金貸してくんね?」 ヴェルカ「またですか………
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