表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放された鑑定士、世界の“バグ”が見えるようになった 〜無能扱いされた俺だけが、この世界のエラーメッセージを読める〜  作者: まままま


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/27

ERROR 19 朝

窓から差し込む光で目が覚める。


ルクスはゆっくり起き上がる。


体の重さは抜けている。


「……回復してるな。」


隣を見ると、カインはまだ寝ている。


静かな寝息だけが聞こえる。


ルクスは立ち上がって、軽く体を動かす。


違和感はない。


ポケットに手を入れる。


核に触れる。


ただの感触が返る。


「……何もなし。」


手を離す。


扉をノックする音が鳴る。


間を置かずに開く。


ヴェルカが入ってくる。


「起きたか。」


「起きてる。」


ルクスが答える。


ヴェルカがカインを見る。


「遅い。」


「寝てるだけだ。」


ルクスが言う。


ヴェルカが近づく。


そのままカインの肩を掴んで揺らす。


「起きろ。」


カインの体が揺れる。


「……うるせぇ。」


目を開ける。


「朝だ。」


「分かってる。」


カインが起き上がる。


頭を押さえる。


「静かに起こせ。」


「起きたからいいだろ。」


ヴェルカが言う。


三人で部屋を出る。


階段を降りると、食堂の匂いが広がる。


焼いたパンとスープの香り。


ヴェルカの足が自然に速くなる。


「肉。」


「ない。」


ルクスが即答する。


「あるかもしれない。」


カインが言う。


「聞くだけ聞こう。」


席に座る。


店主が水を置く。


「朝飯かい?」


「ああ。」


カインが頷く。


「三人分。」


ヴェルカが身を乗り出す。


「肉は。」


店主が笑う。


「少しだけなら出せるよ。」


「それだ。」


ヴェルカが即答する。


ルクスがため息を吐く。


「それも頼む。」


しばらくして料理が並ぶ。


パン、スープ、そして小さめの肉。


ヴェルカが即座に肉に手を伸ばす。


一口で噛みちぎる。


「……少ない。」


「朝だからな。」


カインがパンをちぎる。


ルクスもスープに手をつける。


温かさが体に広がる。


少し落ち着いたところで、カインが口を開く。


「で、どうする。」


「何がだ。」


ルクスが返す。


「ダンジョンの続きだよ。」


カインが言う。


「戻るのは確定だろ。」


ヴェルカが言う。


「奥が残ってる。」


ルクスが頷く。


「行く。」


カインがパンを口に運ぶ。


「問題は中身だな。」


「構造が崩れてた。」


ルクスが言う。


「道が変わる。」


「位置もズレる。」


カインが続ける。


ヴェルカが肉を食いながら言う。


「同じ場所に戻らない。」


「そうだ。」


ルクスが頷く。


「目印は信用できない。」


カインが指でテーブルを叩く。


「あと、あのガーディアン。」


「管理側。」


ルクスが言い直す。


「動きが外れなかった。」


「全部当ててきたな。」


カインが苦笑する。


「普通にやったら勝てない。」


ヴェルカが言う。


「だから壊した。」


「止めてからな。」


ルクスが補足する。


少し間が空く。


スープの音だけが続く。


カインが顔を上げる。


「もう一回やるなら、同じやり方でいけるか?」


ルクスは少し考える。


「通用はする。」


「ただし、そのままじゃ足りない。」


「強くなるってことか。」


「違う。」


ルクスが首を振る。


「ズレを増やす。」


カインが目を細める。


「意図的にか。」


「そうだ。」


ルクスが答える。


「向こうは最適で動く。」


「なら、最適が成立しない状況を作る。」


ヴェルカが笑う。


「面倒だな。」


「単純だ。」


ルクスが言う。


「予想できない動きを増やすだけだ。」


カインが息を吐く。


「それをやるのが俺か。」


「お前しかいない。」


ルクスが即答する。


ヴェルカが皿を空にする。


「じゃあ私は壊す。」


「それでいい。」


ルクスが頷く。


「止めて、崩して、当てる。」


カインが苦笑する。


「いつも通りだな。」


食事が終わる。


ヴェルカが名残惜しそうに皿を見る。


「足りない。」


「後でだ。」


ルクスが言う。


カインが立ち上がる。


「準備するか。」


「装備の確認と補給。」


ルクスが続ける。


ヴェルカも立つ。


「肉も。」


「それもだ。」


三人が並んで歩き出す。


朝の街は静かで、空気が澄んでいる。


ダンジョンはまだ遠い。


だが、次にやることは決まっている。


「行くぞ。」


ルクスが言う。


二人が頷く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ