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女神がきたりて  作者: 阿能比等
第二章
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Time Stood Still day 未来



俺は普通の人間だ

だから、時の経過を失った






誰だって思ったことはある筈だ

大人になったらもっと自由に楽しく生きられると

その思いは成長していくにつれて、現実を直視する事で心の中に思い出として片付けられていく


俺は大人になれなかった


なんの変哲もない日常を直視した時、俺は目を背ける事を選んだ

未来ではなく、今を選んでしまった


何も変わらない

何も良くならない

何も悪くならない


そんな今に自らを置く事を選んだ

良くなるかもしれない未来を拒み、時の経過を失った


もし、この一歩を踏み出せたなら、夢見た世界があるかもしれない


そんな可能性を


もし、この一歩を踏み出したら、逃げ続けた現実が目の前に現れるかもしれない


という恐怖ごと捨ててしまった



俺は、変化のない世界で俺を守る

それが弱い人間の限界だ


もっと楽しい事がしたい

色々な体験をしてみたい


そんな願いが何よりも恐ろしい


何も得ず

何も失わず

何者にもならず

何も見ない

空白ですらない透明な人生


それでいい

寿命が尽きるその時まで、ここにいよう



あるいは……


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