【下へ】
今日は美味しい天ぷら屋へ飲みにいきました。
4種のお酒の飲み比べ、作、众、活鱗とあとなんか、忘れた。
それと、別途伏見蔵。
外で食べて飲むと、楽だけどお金かかるね。
天ぷら屋としてみると安い店なんだけどね。
ちなみに、作の飲みやすさは異常だよ。
「うーむ、何かダンジョンを出る手段はないかのう?」
プレイヤー達をちらちら見ながら、ガラクタジジイは呟く。
今は諸事情で、アイテム類を切らしているガラクタジジイに、現在ダンジョンを出るすべはない。
ただ、出て行かなくてもそこそこ快適に過ごすのではという想像ができるのは、ガラクタジジイのガラクタジジイたる所以だろう。
ゲーム内であるというのも大きい。
本当に飢えることはないのだから。
「いや、今回はちょっとイレギュラーで、本来ならすぐ出てくるつもりで脱出アイテムは持っていないんだ。」
「そんな魔術覚えている人もいないし、しゃーないやね。」
「ふーむ……」
考えをまとめるためか、プレイヤーの一人がちらりと外をみてみる。
相変わらずの湿地帯だが、何か違和感が残る。
静かなのだ、モンスターが居るはずなのに、逃げてきたこともあり居ないはずもないのに遠目にまったく見当たらない。
…………いや、いた。
まだ何とか原型の残っている背むし男が深い泥濘に沈んでいく。
よくよくみると、顔に大穴が空いており即死したのだろう。
「何かいるぞ……。」
外を覗いていたプレイヤーは皆に気を付けるように促すが、一人どこ吹く風で何か地面をまさぐるガラクタジジイがいる。
普段の行動なのだが、何かちょっと違う。
まさぐっているのであって、拾っていないのだ。
「おお、ここかここか。
そんじゃ、開けるぞ。」
「「「?」」」
「よっこらせっと。
ほれ、下への階段じゃ!
一緒にいくぞ。」
長いことここにいるからか、下への階段は見つけていたようだ。
自らの能力を考えて降りるような愚は犯さない、そう、一緒につれていってもらおうと考えているのだ。
ただ、そういう雰囲気は一切見せない。
下への階段を見つけて、ここは危ないから行こうと普通に促す。
「あ、ああ
それじゃ行こう。
危険の原因は分からないが、下に降りてしまえば関係ないのは確かだ。」
そうして、プレイヤー+ガラクタジジイは下に降りる。
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「うおぉぉぉ!」
時折、光り輝き光線が飛んで行く、マジックアイテムであろう戟を振り回す一人の男。
ボロボロになった服ではあるが、よくよくみると仕立てられたものだと分かる。
マジックアイテムの戟も、普通に買えるようなものではない。
そして、血走った目で湿地帯を睥睨する。
「あそこじゃ!
あそこに人の気配があった。
追うぞ!!」
彼は、このダンジョンを恨んでいる。
彼は、ここを取り戻すべくダンジョンに潜っている。
彼は、街を奪われた元領主、ダンジョンを壊すために自らの手によって奪還すべく潜っていた。
彼は、とても燃えている。
おかしいな、今回でダンジョン終わる予定だったのになぁ。
次回で、地上に出てるといいな。




