【貴族街にて】
腹がパンパンなので、お酒だけ。
前回の鉾杉の燗で出汁割りです。
つまみは買ってきたんだけどね。
昼飯が多すぎた、天下一品でサービスランチで唐揚げ定食食べてた。
こってりです。
賛否両論あるけど、一度食べると何となく適当なタイミングで食べたくなってしまった。
うまいまずいではなく、なんか食べたくなる。
うまいまずいではなく"らしい"ものが重視されているような感じかな。
そして、夕飯も唐揚げでした、ちょっとキツイな。
王族、貴族、平民、その他と通常の身分はこのように分れている。
詳細はこの際置いておくとして、王都には貴族街と呼ばれる区画がある。
通常、平民は近づかないが、仕事を任せられている業者をしている平民は別だ。
貴族は貴族しか相手にしない。
雑務は平民に任せており、そこには差別ではなく区別。
別の機構で動いている機械が二つならんでいるような不思議な世界がある。
その中に、ガラクタジジイは入り込むこととなった。
「以前は一ヶ月くらい足しげく通って許可をもらったんじゃが、今回は早かったわい。
やはり、前例があるとええの。」
「いや、それだけじゃないと思うけど。」
「まぁええわい。
とにかく収集所に行くことにするかの。
前の担当おるかのう?」
入り込むこととなっても、ジジイはジジイで普段とあまり変わりはないようだ。
以前も同じことをしていたというのは本当らしく、綺麗に整理された区画を迷いもせずに目的の場所にいく。
そこは、少し貴族街から離れており、壁で囲うようになっており、間違っても貴族がはいることのないような汚さが壁に見える。
ここはゴミ集積所、貴族たちの目から隠し臭いが流れないようにふさぎ、時には燃やし時には埋め、時にはスラム街に溢れださせる場所だ。
貴族街の隣はスラム街、というよりゴミ捨て場が結果としてスラム街となってしまっていると言っていい。
大体、1年ずつに分かれて5年分位ゴミが堆積しており、業者の平民が粛々と処理をしているのがこの場所だ。
「久しぶりじゃのう。
また来たんじゃが、許可はもらっておるぞ。」
どうやら知り合いはいたようで、ゴーグルとマスクをした一目では誰とも分からない相手にガラクタジジイは声をかける。
「来たんか、だがなぁ。
お前等の魂胆はわかっておる。
あの世界の言葉を聞いて探りにきたんだろ。
残念ながら、金になりそうな情報はここではもう取れんぞ!
怪しい情報も、間違って捨てられた金貨も俺等のもんだ。」
知りあいらしき相手は、いきなり食ってかかる。
たしかに、貴族街のゴミ捨て場なんて情報が流れついていそうな場所だ。
「なんじゃ、そんなこと、ワシには関係ないわい。
あっちの3年物の堆積物から片づけてやるから、それなら文句ないじゃろ?」
「だ、だまされんぞ。
こここ、こっちきたら殺してやる。
ここはゴミ捨て場だ、人間が捨てられててもおかしくない場所だ。
じ、じっさい何人もだぁあああ。」
別の奴が世話しなげにどもりながらジジイ達を威嚇する。
それに言っていることも間違いではなく、あまり言葉に出来ない状態の人間が捨てられていることもある。
そんなところまでリアルにしなくてもいいと思うが、普通のプレイヤーが見ることはないから別にいいといえばいいのかもしれない。
ちなみに、死亡していたらNPCでも生き返るので、そいつらは生きていて、その時の状況で色々対応を変えるのだ。
「お前の能力は助かるからな。
一年前の場所からやってくれ。
それ以上近くにきたら、こいつの言う通り命の補償はないからな。」
「いや、こいつ死んだらどうなるか知らないの?
酷い目にあうのはあんたらだけど?」
「知らん、興味もない……。
え、酷い目にあうのは俺等?
…………興味もない、まぁ領域を越えないように気を付けてくれ。」
少し不安になったのか、沈黙がけっこうあったが、最初のスタンスを変えない事にしたようだ。
「やるかのう。
リサイクルが出来ないのが残念じゃが、とかく収納しておくかの。」
一年前の堆積物からガラクタジジイは無限インベントリに収納を始めることにした。
貴族街にきても貴族がでない。
下働きが出るのです。
そして、あんなアナウンスがあったらから警戒心バリバリ。
昔あったシュレッダーを漁る探偵みたいなもんですな。
もうちょっとしたら掲示板回にしたいなぁ。




