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第6話 負傷

 これを読んでくれている友人から「お前相変わらず古い銃好きだなw」と言われましたがその通りです。

 森へ入った後も、彼女は俺の手を引いたままどんどんと奥へ入っていく。もう十分だろうとも俺は思うのだが、俺よりもこの状況を理解できている彼女がこうしているということは間違いではないだろう。


 頭ではそうわかっているのだが、銃を撃った時の衝撃が残っているのか右肩が痛い。彼女に右手を引かれているせいか段々と激痛へと変わり、やがて耐え切れなくなるほどにまでなった。


「すみません、ちょっと、止まって……」


 俺の言葉に彼女は素直に止まってくれる。捥げそうな痛みに地面へ仰向けに転がって右肩を押さえる。だが、自分で押さえるほどに痛くなるので、呻き声を出すことしかできない。こんな痛みは感じたことがない。


「マスター、大丈夫ですか?」

「肩が痛くて……っ!」


 そう言うと、彼女は俺の右肩にそっと手を置いた。これだけでも少し痛いが、情けなく呻くほどじゃない。


「鎖骨が折れてますね。少しだけ我慢してください」


 彼女は右手を浮かし目を閉じる。何をするのかと思った次の瞬間、右手から緑色の魔法陣が現れた。あの男のがどうだったかは忘れたが、よくよく見ると魔法陣には文字が書かれている。これは英語……いや、ドイツ語か?


「ヘイロン」


 一言彼女が呟くと、魔法陣の光が一気に増した。それを俺の右肩に近づけていく。訳も分からない何かに恐怖を感じるが、ここまできたら命を救ってくれた彼女を信じる他ない。


 ぶつかった感触もなく魔法陣が体に入り込んでいく。これが何なのかと思ったが、少しして理解した。痛みがあり得ない速さで引いていく。凄い……この人はこんなこともできるのか。


 このまま完治するのかと思ったのだが、残念なことに半分ほど痛みを残して止まってしまった。いや、魔法陣自体はまだ残っているが、痛みが収まることを止めたのだ。


「あれ、あれ……?」


 これは彼女も予想していなかったようで、不思議がりながら顔に焦りを浮かべる。冗談抜きで怖いのだが、俺の体に何が起こっているんだ? 俺の心は彼女に頼りきっているようで、彼女の顔色一つで一気に不安になった。


「あの、どうしました……?」

「お聞きしますがマスター、魔力はどのくらい残っていますか?」


 魔力……やはりここは異世界か何かなのだろうか。確証はないのだが、取り合えず文字通り世界が違う気がする。ほぼほぼそうだろうが。


「魔力って言われても、わからない……んですけ、ど……?」


 話している途中で急に体が重くなった。ついさっきまでそんなことはなかったのに、指を一本も動かせなくなった。俺の顔を覗き込んでいる彼女の顔も段々と暗くなっていく。……あれ、こんなに眠かったかな。


「マスター、大丈夫ですか!? マスター、マス……」


 音も段々と消えていき、ついには真っ暗になった。


 きっと色々なことがあって疲れたのだろう。少しだ。少しだけ、休もう。

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