魔法の改良
私は花火の術式の改良ができないかと研究を進めていた。
まずは、散らす数を増やすところから始めて、複数打ち上げられるようにしたいわ。
そして複製してあった術式の紙にどんどん付け足していった。
一番の難関の炎を散らす部分が出来ていれば他はそんなに苦労は無かった。が、あまりに色んなものを入れすぎたせいか複雑すぎるものが出来上がってしまったのである。
これ・・・発動するのかしら。
先生に一度見てもらうことにした。
「ナタリア先生すいません。この術式なんですけど見ていただけますか?」
見せると先生は苦笑いをしていた。
「こ・・・これはなんの術式なんですか?」
私はきょとんとして答えた。
「花火です」
「そ・・・そう・・・私の専門は詠唱だから別の先生にお願いしてみてね~」
ナタリア先生は笑いながら逃げて行った。
流石に複雑すぎるのかしら・・・発動するところもみないで逃げるなんて・・・
私はふらふらと教員を探して彷徨っていたが見当たらなかった。
校長ならいらっしゃるかしら。
校長室へと行きノックした。
「大丈夫じゃよ、来なさい」
ドアを開けると校長はコーヒーを飲んで休憩していたようだった。
「ニーナか、ついに完成したのか?」
髭を触りながら笑顔で言ってきた。
「一応できたのですが納得できるものができなかったので改良をしてみたのですが・・・先生方が見当たらなかったので」
「そうかそうか。どれ見せてみい」
私は最初に改良前の術式を広げた。
「ほう・・・なかなか面白い形をしとるのお」
「そちらが改良前の物でございます。そしてこちらが改良後の物です」
2枚目を広げた。
「一枚目ですでに複雑じゃったが・・・これは・・・」
「担任の先生には見せてみたのですが・・・専門外と言われてしまって」
校長の顔が見たことのないくらい真剣な目に変わっていた。
「こんな複雑なのよく書けたのお・・・教員でも解けるものは少ないぞこれ・・・」
「実は改良後はまだ発動させてないのですがそのまま発動して大丈夫なのかどうか分かりませんでしたのでわかる人に見てもらってからの方がよいかと思い先生方を探しておりました」
「まあ・・・そうじゃな普通ならそれが一番じゃが・・・わしに見せてよかったくらいじゃよ・・・」
そういって校長は紙を畳み私に返した。
「では、やってみるかの」
そういって笑顔で城で使ったあの術式の紙を出し二人で外へと飛んだ。
「さあ、見せてくれ。お主の術式を」
すごいワクワクしてそうな顔でいいますわね・・・
術式の書いた紙を出してその場に広げた。
「では、いきます・・・」
手を紙に置いた途端に数発の火の玉が打ち上がった。そしてある程度の高さで綺麗に散った。古代魔法で作った花火のようだった。
「なんと・・・綺麗なもんじゃ」
「昼間なのが残念ですわ・・・」
そうして私と校長はその紙を持って校長室へと戻った。




