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一応完成品

校長から借りた本を読みながら研究を進める日々が続いていた。


相変わらずお昼になると度々王子がやってきては男の人を一人を任せてどこかへ行ってしまう。


本当に視察なんでしょうか。それ以外の何かに感じますわ。これも国がらみの話になるのかしら。


そんな疑いの目を向けながらも毎回のように相手をしていた。


その姿が気に入らないのか何が気に入らないのか分からなかったがタリアはよく絡んでくるようになった。


そしてリアーネの方はまだ自分がどうしたいのか分からないようだったのでこの前使った炎の弓矢の魔法を改良してみたらと提案してみるとそれに取り掛かっていた。未だに魔力の扱いは分からないようで苦戦をしているようだった。


アンナの方は仕事にも慣れてきたのか、普段の恰好のおかげというべきか・・・お客さんがどんどん増えてるそうで忙しいらしい。


私が無理やり働かせてるとはいえ頑張ってくれてるわね。ありがとう・・・


他の生徒との関係はそこまで悪くない・・・と思いたいですけど。


普段はちょっとした会話や挨拶をする程度には仲良くなってきていた。王子が来ない時などはゆっくりと話してみたりとして過ごせていた。


王子様が来ない時はみんな話してくれるんですけど王子様がねえ・・・


ため息もいつしか出なくなってきた・・・


そうして日付が過ぎていき入学してから半年目に突入していた。


私は術式の勉強をし続けて検証段階まで進んでいた。


外へ出て術式を描いた紙を地面に置き手を置いた。


火の玉は打ち上がった。そしてその火の玉はしばらく空へ上がった後散るようになっていた。古代魔法で作ったものよりは劣るけどうまく打ち上がった。後は改良をどれだけできるかまでに来ていた。


先生もびっくりしていたようでこの状態でも十分評価してもらえるようだった。そしてその術式を使ってみたいと言う人も出てくるくらいだった。


一応できたけどちょっと物足りないわね・・・いくつも打ち出すのは何度も手を置くくらいしかないし散る量も少なくて寂しい。改良点は沢山出てくるわ。このまま改良を進めるべきかしら。


そんなことを考えてリアーネの元へと歩いて行った。


リアーネは本を読んで研究を進めていた。半年経って練習を続けていたが古代魔法に関しては少しも成長しなかったようで未だに伸び悩んでいる。


「リアーネ、どう?研究は進んだ?」


「ニーナ!今試そうとしてたところ」


そして二人は外へと移動した。


「見てて!」


リアーネは詠唱を始め、炎の弓矢を出した。ここまでは今までと同じだったけどよく見ると矢の本数が増えていた。1詠唱で数本放てるよう改良ができたようだった。


「すごいじゃない!これなら評価もいただけるわ」


得意気にリアーネは胸を張っていた。


「リアーネちょっとこの術式使ってみて」


そういって私は術式の書いた紙を出して地面に置いた。


不思議そうな顔をしてリアーネは手を置いた。花火が打ち上がり綺麗に咲いた。


「まだ改良は出来てないけど・・・約束したからね」


「ニーナの魔法より寂しい!」


頬を膨らませながらそういってこちらを見つめた後二人で笑っていた。

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