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校長との面談

私達は校長室へと入って行った。


中は広く綺麗に整っていて本棚が壁際に沢山並んでいる部屋だった。


「いやーすまんな、本当は出迎えるつもりだったがまさかこんなに早いとは思わなかったぞ」


「いえ、わたくしの方こそ外へ行ってましたのですぐに対応できず申し訳ありません」


「堅苦しいのお・・・それで、入学前に少し話がしたいと思ってな。まあそこに座りなさい」


私とアンナは部屋の真ん中にある椅子に座った。目の前の机も頑丈そうで大きかった。


「そうじゃ、コーヒーでもいかがかな?」


「では、いただきます」


そうして校長はコーヒーを淹れ私達に出してくれた。アンナはマイペースに砂糖とミルクを要求していたけど・・・


そして校長も前に座り前で手を組み話し始めた。


「まずは、早めに決断してくれてありがとう。そしてようこそわが校へ」


「お招きいただきありがとうございます。とても光栄でございます」


「やはり堅苦しいのは好かんな、それであの時使っていた魔法だが・・・古代魔法かなにかかね?」


私はここにきて初めてその言葉を出した人を見て少し驚いた。


「私の魔法は・・・正直分かりません。ですが、詠唱もなにも使ってはおりません」


校長は髭をさすりながら少し間を置きコーヒーを一口飲んだ。


「やはりか・・・誰に魔法は習ったのかね?」


「独学です」


「ふむ・・・独学であの魔法・・・一体何をしたらあの魔法を使えるようになるのやら・・・」


私も一口コーヒーを頂き、話を聞いていた。アンナはとなりでコーヒーを冷ましていた。


「一体いくつから魔法を使っていたのかね?魔力量もそれなりにありそうじゃったし」


「8歳くらいからです。そこから毎日魔法を研究してましたわ」


「なるほど・・・まあまあ早い方か・・・」


校長は軽く前のめりになり私の顔を見てきた。


「実はな、この学校は2種類の魔法しか教えられんのじゃ」


「それはおそらく、詠唱魔法と術式魔法ですね」


「そうじゃ・・・今居る教員で古代を教えられる・・・いや、知っている者がおらんのじゃ」


私はなんとなく分かってはいた。あの本に載っていたのが奇跡なくらいだ。


「でも、わたくしを招待してくれましたよね・・・理由を聞いても?」


「ああ、それは単純じゃよ。他所へ流れて行かぬようにだ」


校長は笑顔見せ愉快そうにしていた。


「なかなか古代魔法なぞ使う人間はおらんからな・・・それに、お主はわしに勝った。その事実を王は知っていらっしゃる。わしに勝てる人間を他国に取られては困るのでな」


元々私はニーナに体を返すということが目的だったから、この国から出る選択肢は考えていなかった。それに他国に渡る方法すら知らなかったから。


「心配してくださらなくても・・・わたくし外の国へいくつもりはございませんよ?」


「今はそうでも、お主の存在を他国が知れば、おそらくお主を嫁にと迫ってくる者も増えてくると思うぞ」


「でも、わたくしがアルゴス様に勝ったと知られなければ他所へ行くことはないのではなくて?」


「噂は、どこから漏れるか分からんからな・・・盗賊との話も深く掘られれば普通の魔法では無いと知られる可能性がある。用心しておくに越したことはないじゃろ」


そして私は不安を抱える事となった。となりではアンナがコーヒーを飲んでほっこりとしていた。


とても羨ましい性格だと私は思った。

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