首が・・・首が・・・
私と父は冷や汗をかきながら固唾をのんだ。
「そう構えるな。悪い話ではない。本当は謝罪で終わらすつもりだったのだがな面白い話を聞いてな・・・最近王都とクロフォード領の間で盗賊が出たと聞いてな」
それってこの前の?
「あの付近の街の兵士からその賊を捕らえたと報告が上がってきておるのだ」
私は目が泳ぎ始めた。
「その賊の一人だけ意識が戻ってな、話を聞くと一人の娘が仲間を吹っ飛ばして全滅させたと言っていてな・・・」
父は私の方を見た。私は汗をかいて目も泳いでいた。その姿を見て父は目頭を押さえた。
「容姿がどうも社交界でケガをしていたお嬢さんにそっくりだったのだ。ほれ、その小さなネックレスなんかも言っていたらしいぞ?・・・何か知らんかね?」
私は固まりながら父の方をゆっくりと見た。無言で頷いていた。
「あの・・・わたくしがやりました」
「やはりか・・・して、どうやってやったのかね?ケガそしておっただろうに」
「魔力を纏って戦いました」
「ほう・・・魔力を、あまり聞いたことのないものだ。一度見てみたいものだな」
私はまた父を見た。
「分かりました。王の望みとあらば・・・」
父はそう答えてしまった。私は目を回していた。
「で・・・では、へ・・・兵士の方と盾をお願いいたします」
声が裏返りながらお願いをした。王は兵を見て頷いた。
少し沈黙が続いた後一人の若い兵士が盾を持ってやってきた。
「お呼びでしょうか!」
「このものの攻撃を防いでみよ!」
王はそう言って面白そうに見ていた。
私はもう駄目だ・・・お父様お母様さようなら・・・
魔力を纏って私は構えた。兵士の方も準備万端のようで構えた。
私は地面を蹴り兵士の所まで飛び、蹴りを繰り出した。
兵士は吹っ飛んだが体勢は崩さなかった、盾に足の形でへこみができて、私は足に痛みが走った。
王と父は驚いて固まっていた。足をかばいながら私は一礼した。
兵士はゾっとしたのか真っ青の顔をしていた。
「よくぞ受けきった。戻ってよいぞ。今日はゆっくり休みたまえ」
「ハッ!では失礼いたします」
兵士はそう言って出て行った。王は私をジッと見ていた。
「それが魔力を纏ってというやつか」
「はい、そうでございます」
「しかし、足を痛めたな。引きずっておる」
「この魔法の欠点でございます。全力で蹴っていたら折れていました。」
「そうか・・・では、部屋を用意しよう今日はゆっくりと休んでくれ」
「ありがとうございます」
私は父と頭を下げ、部屋を出た。




