夢の話と父
私は夢で話した内容を全部話した。
父は不思議と考え込んでいた。この後の処遇でも考えてるのかな?
「そうか・・・ニーナはその話を信じるか?」
私は少し怖くなった。この先どうなるか分からないから・・・
「信じたくないという気持ちの方が強いですが・・・もう少し考えたいとは思っています」
父は目を閉じた。
「私は・・・信じてもいい気がするのだ」
「え?」
「なんとなくだがな・・・」
「なんとなくですか・・・?」
「君は存分に頑張ってくれていた。ニーナのためにそれなりの年月魔法を研究して戻ろうとしてくれていた。でも、ニーナは見つからなかったのだろ?」
「ええ・・・少なくともこの周辺には」
「ならば、私は君の頑張りを信じようと思うよ」
「私の・・・」
私は暗い顔になり考え始めた。
「いつのまにか私の娘の様になり・・・魔法も達者になって、周りの人とも仲良くしてくれている。そんな君が嘘をつくとは考えにくいのだ。きっと、戻せないと分かればすぐにそれを話してくれていたはずだ。だから私は信じる」
私はさっきまで考えていたことが全部吹き飛んでしまった。そして涙が流れ始めてしまった。
「・・・申し訳ありません」
父は微笑みながら私を撫ぜた。
「いいんだ・・・」
私は少しの間涙を止めることができなかった。それは悔しさから来たものなのか努力を認められたことに対してなのかは分からなかった。
「ただ・・・一つお願いをしていいかな?ニーナ」
「お願いですか?」
そっと私は顔を上げた。
「この夢の話・・・イリーナにはしないでもらいたいのだ。ただでさえ今回の事でかなり精神的に来ているはず・・・そこにこの話をしたら持たないかもしれないからな」
「私はこのまま居てもいいの?」
「今更追い出すような真似はしない・・・ニーナとして生きてくれ、その女の人と同じことを言うようだが」
私は涙を拭った。
「分かりました。これからもよろしくお願いいたします。お父様」
父は笑って私の頭をまた撫でた。
「さぁてこれからまた大変になるぞ~」
「え・・・」
「ニーナとして生きるんだ。これからも勉強して貴族として恥ずかしくないように生きてもらわねばならぬからな」
私は青ざめ震え始めた。
「えっと・・・その・・・」
「心配するな今まで通りやってくれれば問題ない!まずは、王との謁見だな」
私はこれまでの話はなんだったのだろうかと思えるくらい泣き叫びたくなった。




