母の足跡2
「そういえばニーナ様?教科書とかに名前載せたりしてないですよね?」
突発なアンナの質問に私は飲みかけてたお茶を詰まらせた。
「な、なによ・・・いきなりどうしたの?」
「いや、だって・・・あのお二方がアテニアに入学なされれば、あの教科書は見られる事になるんですよね?」
「ええ、でも、流石にアルゴス先生ですものそこは上手く・・・」
動揺した様子で私はお茶の入ったカップを揺らしていた。
「多分ですけど、名前を書いてるんじゃないですか?」
「え?」
私はカップを持ち上げたまま硬直した。その姿にコレットは慌ててカップを落とさないように手を出していた。
【エリナ】
他の教師にも私は話を聞きに来ていた。
「すいません、おひとつ伺いたい事があるのですが・・・」
「どうしましたか?」
「ニーナ・クロフォードという方をご存知でしょうか」
「あ~あの嵐のような子ね」
「嵐ですか?」
「この学校で色々と問題を起こしていった子ですよ」
「そのお話を聞かせて頂けませんか?」
それから私はその先生の話を聞き、もう1人話を聞くことにした。
「ナタリア校長先生いらっしゃいますか?」
私は校長室をノックしていた。中から優し気な声で「どうぞ」と聞こえたのでドアを開けた。
中には、ナタリアが笑顔で迎え部屋の中央にある椅子に座るように言ってきた。
「急に来てしまいすみません。ナタリア先生」
「いいんですよ~どうしましたか~?」
私は少し間を取ってから母の話を聞いた。
「あの、ニーナ・クロフォードという方をご存知でしょうか」
「ふふふ、よく知ってますよ。あの方は1学年の時、私が担任を受け持っていましたから」
「どんな生徒だったんですか?」
「そうね~、あの頃一番魔法が出来た生徒さんだったかしら」
「魔法をですか?」
「ええ、貴族の勉強とか一般常識的な勉強はいまいちだったけど、魔法だけはどの生徒よりも凄かったわ」
ナタリアはそう言うと徐に立ち上がり、お茶を準備し始めた。
「あの頃はね・・・アテニア魔法学校はタルスタ校に魔法すら負けそうになってたの。でもね、そんな時、彼女が入学してきたの。それも13歳でよ?」
私はその時点で驚いていた。
聞いてた話にはそんな話無かったわ。それに13歳?私達よりも早いわ。
「あの子は入学した頃には既に私達教員すら超えていたわ。そう・・・前校長先生よりも上だったと聞いているわ」
「アルゴス様ですか?」
「はい、その後、ニーナさんは数々の問題を乗り越えて卒業していきました」
「数々・・・」
「ええ、私が知ってる事、知らない事沢山です。ニーナさんは私達よりも魔法の力も知識も蓄えて卒業していきました。きっとどこかにその痕跡は残っていると思いますよ~」
「分かりました。今度探してみますね」
他の先生方が言っていた話に繋がってくるのですね・・・
「ところでエリナさん?」
お茶の入ったカップをナタリアは私の前と自分の前に置いた。
「あれからどうですか?学校生活は楽しくやれていますか?」
「はい、お友達も出来てとても充実しております」
「それはよかったわ~。実はグイド君の件でエリナさんのお父様からお話がありましたので気になっていたんです~」
「ええ、今は学年が離れたので多少は気が楽になりました。」
「それでも多少なんですね~」
私はたまたま見かけたマギサの様子を話した。




