母の足跡
【エリナ】
私はB組の教室を通り過ぎようとするとマギサは必死に何かを探していた。私は足を止めて教室へ入っていくとマギサは何でも無さそうに笑顔で私に手を振った。
その次の日も校長に用事があり、歩いているとマギサは貴族らしい子に絡まれていた。私は思わず教室へ入って話を聞こうとしたら貴族の子はどこかへと行ってしまった。マギサは少し無理をしたような笑顔で手を振っていた。
私は自由研究の時間になるとエリスに相談していた。
「エリス、マギサさんが何かされてるみたいなの・・・」
「もしかしてですけど、あの方関係じゃないですか?」
「グイド様ですか・・・」
「腹いせに追い出そうとしている可能性があるかと思いますね」
「私の所為だ・・・」
「なぜ、お姉様の所為なんですか?」
「私が、しっかりせずにいつもマギサさんを頼っていたから」
エリスは背後の何かを睨みつけていた。
「振り返らないでくださいね。お姉様」
「え?」
「マギサさんも心配してくださっての事ですから、それにあいつが悪いのですよ」
エリスは見たことも無いくらいに怒りの表情を見せていた。私は思わず振り返ろうとした瞬間エリスは私を止めた。
「お姉様、振り返らずに本を読んでいてください。ここの術式難しく、教えて頂きたかったのです」
私はエリスが指を刺した所を見てみると『あいつが来てる』と書かれた紙が置かれていた。
まだ、近づいてくるのですね。私がしっかりと拒絶出来ればこんな事には・・・
その後、校長がグイドを呼び止め、何処かへと連れて行った。
「お姉様、もう大丈夫ですよ」
「ええ、ありがとう」
「ところでお姉様気が付いてましたか?」
「何をです?」
「ここの教科書、お母様が作られたようです」
私は口に手をやり驚いた。
「お姉様ちゃんと教科書はお読みにならないと」
「でも、そんなことは書かれていなかったはずですが」
「最後のページがご覧になりましたか?」
「最後?」
「一番最後です」
「そういえば見ていませんでした」
「著者を見るのも大事ですよ」
「これからは気を付けますね。でも、お母様ったらどうして教科書なんて書いていたのかしら」
「調べてみたいとは思いませんか?」
エリスは少し悪そうな笑顔でそう言うと後ろからマギサがやってきた。
「お、2人とも居たんだね!」
「マギサさんこんにちは~」
エリスはさっそく挨拶をすると簡単に経緯を話して2人で何かコソコソと話していた。その表情は・・・あまり見ない表情だった。
私達はお母様の事を他の生徒や先生に聞いてみることした。生徒達は私が近づくと固まってしまう子がほとんどで情報収集が出来なかったので、私は先生に、マギサは生徒に聞くことにした。
「先生、質問よろしいでしょうか?」
「はい、なんでしょうか?」
男の先生はにこやかにしていた。
「ニーナ・クロフォードという方を知りませんか?」
「私はそんなに長くは居ませんので分かりませんが、この本の著者ですよね。成績がとてもよかった方らしいですね」
「そうですか。他に知っていらっしゃりそうな方をご存知でしょうか」
「ん~私よりも古株の先生が知っているかと思いますよ。3学年を担当している先生なんてどうでしょう」
「分かりました。ありがとうございます」
私はその後も他の先生に話を聞きに移動した。




