エリスの入学
次の日、エリックはナタリアに手紙を送り様子を見る事になった。
【エリナ】
マギサさんは大丈夫かしら・・・変な事されないといいんだけど。
私の心配を他所に元気よく挨拶してくれるマギサがそこには居た。私は笑顔で挨拶を返しながらも不安が続いた。
座学が始まるといつものように近づいてくるグイドに恐怖すら覚え始めていた。そして貴族の勉強の時も他の子が居てもお構いなしで近づいて来て、すぐにでも誰かに泣きつきたくなっていた。
自由研究の時間はマギサは察していたのか私の傍に居てくれていたのでグイドも下手には絡んでくることは無かったが、たまに近づいてきてはマギサに嫌な言葉を掛けていった。
そんな日々が続いて年が超える頃、グイドと学年が離れるという噂が流れ始めた。
「ええ、あの貴族の人、単位取れなくて学年上がれなかったそうだよ」
「え、たまに居るとは聞いたけど、本当にそんな人出るんですね」
「ずっと王女様に手を出して、研究を疎かにしてたんじゃない?」
「あの様子じゃあ誰も教えないでしょうね~」
「仲良さそうな人居なかったっぽいですし、でも、暴れないか心配ですね」
そんな会話が隣から聞こえてくると私は少し安心した。そんな話を聞いてから、グイドはあまり近づいてこなくなっていた。私はマギサに何かされてないか心配しながらも一緒に研究を進めていった。
そして年が変わると、グイドの姿が見えなくなり、私は安堵した。そして妹が学校に入学してきた。
それからはたまにグイドが廊下でこちらを見てくる位になった。私とマギサはその様子を困った顔をしながら見ていた。
「ねえ、あの人また見てるよ・・・懲りないね」
「ええ、あんまりいい気分じゃないですね」
「また付きまとわれる前にさっさと行こ」
図書室へ行くと既にエリスは本をパラパラと見ていた。
「エリス?」
「お姉様いらっしゃったのね」
エリスは本を閉じると私の前に歩いてきた。
「こんにちは、貴女が姉と仲良くしてくださっているマギサ様ですね」
「様はよしてよ~エリスちゃん」
エリスは少し不思議そうにしていたけどすぐに打ち解けていた。
「へえ~エリスちゃんは学校に来る前から魔法を練習していたんだ」
「はい、姉程ではありませんが私もそれなりには練習してきました」
マギサは私に聞こえないように小さな声でエリスと何かを話し始めた。私はその様子を微笑ましく思いながら見ていた。
ただ、私は見たくもないものをその後見る事になった。




