困った相手
エリナの長期休みが終わった頃、私はエリスとシエルと一緒に息抜きに散歩ををさせていた。お城の中を歩きそして、花が咲いている庭に着いた。
「お母様、このような時間よりも早く魔法の練習がしたいのですが・・・」
「僕は、お母様と居られて嬉しいですよ?」
「シエル、貴方だって魔法を早く上達させたいんじゃないの?」
「ですが、僕はあまりお母様と居られないので・・・」
「それは・・・」
私は笑顔で手を叩くと2人の頭を撫でた。
「ほらエリス、そんなに言わないの。シエルはまだ小さいのよ?」
「ですが、シエルは王になるかもしれないんですよ?お母様に甘え始めては示しが付きませんよ!」
「大丈夫よ。きっと大人になったら、私たちよりもしっかりした王様になってくれるはずだから」
シエルは少し心配そうな顔をしていたので、私は抱きしめた。
「貴方は私とエリックの間に生まれた子よ?きっとうまくいくわ」
シエルは心配そうな顔から少し幸せそうな顔に変わり、エリスはつまらなそうにしていた。
「それにね、魔法は攻撃魔法だけじゃないのよ?」
私は水の魔法を使い花に水をあげた。
「そんな簡単な魔法私だってできますよ!」
同じように2人は水をあげ始めた。
「じゃあ、こういうのはどう?」
地面に術式を書いていくと発動させて水が噴き出すようにした。
2人は真似をしようとするが、うまく書けずに曲がった線が沢山付いていた。
「術式はまだまだね」
私は腰に手を当てて2人を微笑みながら見ていた。
「私は詠唱と古代魔法があったらやっていけます!」
「僕は・・・詠唱を練習してから術式も勉強したいな」
そうして2人は練習をしたいと行って私の手を取って訓練場へと移動した。
【エリナ】
長期休みが終わり、私は教室へと移動した。その間にマギサは元気よく挨拶をして、私も挨拶し会話を楽しんだ。
授業が始まると転校生がやってきた。グイドだった。高圧的な挨拶を済ませると当然のように私の席の隣に座ろうとしていた。隣にはクラスメイトの女の子が居たが、威圧して移動させ、私の横へと座った。
先生も困った顔をしながらも授業を始めると、さっそくグイドは私に話しかけてきた。
「舞踏会の時は失礼いたしました。私はあれから反省いたしましたのでご容赦ください」
「それはもう結構ですので授業に集中してください」
「この後ぜひ私に時間を頂けないでしょうか」
「申し訳ありませんが私も勉強や研究がありますのでお断りさせて頂きます」
「そんなこと言わずにお願いいたします」
先生は困った顔をして黒板に書いていた手を止めてグイドに注意した。その注意の言葉にグイドは立ち上がった。
「一介の教師の分際で私に注意しないで頂きたいです」
その言葉に教室は凍り付き、周りは目を反らしていた。
「申し訳ございませんが、皆様のお邪魔になるような事をしないでください」
私が注意をすると大人しくなり座った。
それから私は事あるごとにグイドに話しかけられていた。その様子にマギサはかばうように私とグイドの間に入っていた。グイドはその度に悪態をついていた。
「平民がなぜ私に楯突くんだ?」
「楯突く?何のこと?それにあたしはエリナちゃんと練習するために来たんだし。邪魔だね」
「邪魔だと?平民風情が・・・調子に乗るなよ」
「この学校では貴族だろうが平民だろうが同じ勉強してるんだから関係ないじゃん」
「いいや、私は伯爵の息子だぞ。お前なんて簡単に消す事が出来るぞ?」
「知ったこっちゃないわよ。行こエリナちゃん」
そうしてマギサは私を連れて練習の場に移動した。グイドは歯ぎしりをしながら、私達の背中を見ていた。




