テラゴニアの交流
私は再確認の為にエリックの元へとやってきていた。
「エリナの学校の事なんですけどアテニアに行かせようと思うの」
エリックは微笑んでいた。
「君の子供だからね。エリスもきっとアテニアに行きたがってるよね?」
「ええ、その通りよ」
「僕は反対はしないよ。周りはどう思うか分からないけど・・・」
「そうよね。すでに宰相は考え直すようにと言ってきてるものね」
「ただ、シエルはタルスタにしようと思うんだ」
「シエルもアテニアを望んだとしても?」
「ああ、僕はシエルを王にしたいと思っているからね」
「私もそれには賛成するわ。流石にエリナを女王にするのは怖いもの」
私はそういいながら若い侍女が淹れたお茶を飲んだ。
「エリスに至っては初めから継承することを考えていないからね」
「あら、よく分かってるわね」
「お城のお金を動かしてる身としては、そこだけは把握出来ているんだ」
2人の会話に若い侍女は不思議そうな顔をして入ってきた。
「では、エリナ様はどこの誰とご結婚なさるのでしょう」
私は少し驚きながらもエリックと顔を見合わせて考えていた。
「一応まだ他国とはそういった話はしてないんだ」
その頃、テラゴニアは私の掘ったトンネルのおかげで山岳の向こうの国とも交流することができていた。少しヘレテ帝国とはギクシャクしていたが、それでも交易などの話はするようになり情報も入ってくるようになっていた。他の2国も話はしていたが、ラルテン王国は遠く、話す機会は少なかった。
「そういえば5カ国が集まって話をするような事はないのですね」
「そうだね。ツラバスがあの状態ということもあるし、帝国とテラゴニアは一度敵対関係になっているからね」
「互いに協定を結ぶような事は無いの?」
「協定か・・・いい案だとは思うけど、そこに娘を差し出せなんて言われたら困るからね」
「政略結婚・・・それはあんまりして欲しくはないわね」
「ああ、でも相手はある程度こちらで選ぶ必要もあるのは確かだけどね」
私とエリックは悩み始めた。その様子に侍女は苦笑いをしてアンナの方を見た。アンナは笑顔でその子の首根っこを掴んで小声で話した。
「こういった場では話に入っては駄目ですよ。ましてや陛下と王妃殿下の間なのですから」
しっかり注意してるのね、えらいわ
「最低でも侯爵家だけど・・・この国での侯爵は少ないからね」
「クロフォード家では少し近しいですし・・・」
「エリスの対応はそういった意味では賢い選択だったのかもしれないね」
「末恐ろしいわね」
私達はそう言ってその日は頭を悩ませた。




