リリスの情報
ナタリアは書類の角を合わせるように机で叩くと魔法の事を話し始めた。
「闇は知らない。知りたくもない話が多すぎでした。その代わり光は少しだけ調べました。昔は光を使って照明以外の事をしていたらしいです」
「照明以外・・・」
「ダンジョンから出てきた不死に近い存在や別の世界の存在との戦いに使われたらしいのです」
「・・・人同士じゃないのね」
「昔は戦争も多く冒険家達は少なかったので沢山の魔物が闊歩してました。その中には悪魔と言われる存在も居ましたよ」
そう言っていると空間が歪み始めた。
「そう。昔は今以上に人間界を歩きやすかった」
歪みの中からリリスが現れた。その姿を見てナタリアは怯えて動けなくなっていた。
「ニーナさん動けるようになってよかったわ・・・それでどう?契約しない?」
「何の話よ」
「ああ、あの状態では聞けなかったのね・・・悪魔との契約、悪魔になるという事よ」
「なぜ、そんな事を?」
「私は貴方を失いたくないの、変わった魂を持った人間をね」
「契約しちゃったら人間じゃなくなるわよ」
「でも、歳は取らなくなるわ・・・いえ、緩やかには歳を取るわね」
リリスは不気味に寄ってきた。
「貴方の魂は、男の色なの・・・」
「貴女それ以上・・・」
「ええ、分かっているわ。他人に話すことは無いわ。ただ、話したところで理解してもらえないでしょうけど」
「貴女の目的は分かったわ。答えはお断りよ」
「ええ、分かっていたわ。気が向いたら教えて頂戴、歳を取っても悪魔にはなれるわ・・・若返る方法もあるし」
「そういえば、貴女は闇魔法を使えるわよね」
「こっちではそう呼ぶのね」
足と腕を組んでリリスは長椅子に座った。
「一体それは何なの?」
「教えない」
「じゃあ光魔法はどうかしら」
「それは私達を消す魔法、デーモン達は昔その魔法に苦しめられた。でも、今は私達の魔法で対等になった」
「・・・そう」
「昔はもう少し野蛮な人間も多かった。私達の魔石はとても貴重だったみたいだから狩られた仲間もいた」
「貴重なお話ありがとう」
「少し悲しい、貴方にまで警戒されるなんて」
「そうね、現れ方が少し特殊だったのと他人を驚かせたからかしら」
「そう・・・今度からはドアから入るわ」
「でも、自分達が危険になるような情報なぜ教えてくれるの?」
「貴方なら私達には理由なく使わないと分かるから」
「信用してくれてるのね」
私は警戒を解いて前に座った。
「リリス、貴女はなぜ私に指輪を?」
「貴方の心配の種を減らすためよ。ダークの事」
「なぜ、たすけ・・・いえ、なんとなく分かった気がするわ」
「そう・・・また遊びに来るわ」
「ええ、今度はお城の私の部屋でね」
リリスは立ち上がるとまた空間を歪め姿を消した。ナタリアは涙目になって腰を抜かしていた。




