泣いちゃった子
【社交界・別室】
エリスは泣いている子に優しく話しかけた。
「どうしてあんなことをしたのですか?」
「えっと、私が悪い子だから・・・」
「どうして悪い子なんですか?」
「みんなに嫌われてるから」
もっと泣き出してしまっていたが、エリナは笑顔でその子の目線に合わせて顔を見た。
「何があったの?」
「なんでもないです」
「料理は美味しかった?」
「はい・・・美味しかったです」
「みんなとは話せた?」
「なぜか、私は無視されてしまって・・・やっと相手してくれたのがあの人でした」
エリスが何かを言おうとしたのをエリナは止めて笑顔のまま話し続けた。
「どんなお話をしたの?」
「最初はどんな趣味なのか話していたのですが・・・でも、だんだん口調が変わっていって、最後は色々強く言われたり笑われたりしました」
「怖かったね」
その子はエリナに泣きついた。その様子にエリスは止めようとしたけど、エリナの様子を見てそれを止めた。
「私も妹が怪我するんじゃないかって心配で怖かったわ」
「ごめんなさい・・・」
「大丈夫よ~怪我はしてないもの」
エリナは頭を撫でて目を瞑った。
「大丈夫よ~私は貴女ともお話してみたいわ」
「エリナ様とお話出来るのですか?」
「ええ、どんなお話をしようかしら」
「わ、私、お城の生活はどんな生活なのか知りたいです」
「そんなことでいいの?」
エリナはお城でやっている事を簡単に話していった。その内その子は落ち着きを取り戻していった。
「ねえ、フォークはどこから持ってきた物なの?」
「・・・渡されたの」
エリスは表に出ようとしたが、エリナはそれを止めた。
「さっき話してくれた人ね?」
「・・・はい、あ!い、いえ違います!」
「せっかく仲良くなれたのに教えてくれないのですか?」
「わた・・・されました」
「そうですか、教えてくれてありがとうございます。貴女のお名前は?」
「リジェ・メリージです」
「リジェ様、もう私とお友達になったのですからそんな危ない事はしないって約束してくれますか?」
「・・・はい!」
その後、もう少し休むようにエリナは伝えるとエリスと一緒に会場に移動した。
「どうして止めたのですか?」
「あの子の元へ行こうとしたのでしょ?」
「当たり前ですよ!きっちりと罰を受けてもらわないと・・・」
「罰を受けさせたら、またリジェ様は虐められるわ。それに、リジェ様の証言だけでは言い逃れされてしまいます」
「じゃあどうしたらいいのですか?」
「周りの子に頼っちゃいましょうか?それとも~本人が言いたくなるようにしちゃう方がいいかしら?」
エリスは考えている様子で歩き、エリナは普段通り柔らかい表情をしながら歩いていた。




