意外な答え
エリナはなかなか折れることをせずに私の話を聞いてくれていた。
「ねえ、せめて守ることだけに使ってはくれないかしら?」
「お母様、お母様はどうしてお城を攻めたのですか?」
「私と仲良くしてくれていた人達が殺されて、気が付いたらお城へ魔法を撃っていたの」
「私だって、同じ状況になればきっとそうしてしまう気がします」
「どうしても、聞いてくれないの?」
「いつかお母様と同じような状況になった時、約束を守れないと思います。ですから、私はその約束をしたいとは思わないのです」
私はそっと鏡を見た。
「貴女には見えないでしょうけど・・・未だに私は過去に囚われているの。鏡の中に死んでいった兵士達の苦しんでる顔が浮かんでいるわ。そんな状態になっても貴女は私と同じようになりたいのですか?」
エリナは考えることもなくすぐに答えた。
「私はお母様の様になりたいのです。強くてカッコいい素敵なお母様に」
「私の言う事が聞けないというの」
「お母様今回だけ・・・今回だけはお許しください」
私は、少し微笑んでエリナを近くに呼んだ。そして頭を撫でた。
「もう、私の手から離れてしまったのね」
「そんな事はありませんよ。私はここに居ます」
「私よりもしっかりしていて自立しているという事よ」
「お母様が居たからこそです」
他の2人は少し羨ましそうに私を見ていたので一緒の様に頭を撫でた。
「分かったわ・・・じゃあ子供以外に教えないで、そして・・・出来ればでいいわ。出来るだけ守りを優先にして頂戴」
「はい、ありがとうございます」
「じゃあ、エリス、シエル、あなた達はどうするの?」
シエルは少し悩んでいたけど答えてくれた。
「僕はまだ使えないから分からないけど、この国の為に使いたいと思うよ。他国が攻めてきたら自国の人達を守るために使いたい」
「分かったわ・・・エリス、決められない?」
エリスは泣き出してしまった。
珍しいはエリスはしっかりし過ぎてたくらいだったから、すぐに結論を出すと思ってた。
「わ、私は・・・分かんないよ。お母様の様になりたいだけなのに」
「苦しい道なの、今決めなければ後々困るわ」
私は心を鬼にする覚悟でエリスの顔を見て答えを待った。
「お願い、答えを聞かせて?」
エリスは泣き止むととんでもない答えを出した。
「私、このまま魔法を覚える。それでお婿さんを見つけてこの国に家を作るわ」
その答えにエリナは驚いた表情を見せた。
分家のようなものを作るという事ね。この歳で凄い事を考えるわ。




