末恐ろしい子供達
エリナは私の方に歩いてくると戸惑った顔をしていた。
「お母様、さっき魔法を撃ったら体から手に向かって暖かいものが流れました」
「え!?」
私とアンナは驚き顔を見合わせた。
「それは、魔力よ!」
「魔力・・・」
「その流れを外に出すイメージをして、この石を包んで持ち上げる事も出来るのよ!」
私は少し興奮気味に小石を出すと魔力で持ち上げて動かしていた。
「私にも出来ますか?」
「ええ、練習すればきっとすぐ出来るわ。後は生活魔法の火を出す魔法もこうやって出来るようになるわ」
私は指から指へと火を動かしたり、形を変えたりと見せた。それをジッとエリナは見ていた。その様子を悔しそうな目でエリスは見て、シエルはその様子に恐怖していた。
それから、数日間エリスは時間を見つければ魔法の練習に打ち込むようになり、鬼気迫る勢いで魔法を撃っていた。その間、エリナとは一切口を利かずに居て、エリナも困惑していた。
出来れば社交界の準備をして欲しいんだけどね・・・
それからもエリスは他の子達よりも練習を重ね、たまに倒れる事もあった。それでも、練習を辞めずに気が付くと火の玉を大きくすることが出来るようになっていた。
「まだ・・・まだよ!!」
どんどんそれは大きくなっていき膨れ上がった火の玉は空へと放たれた。
「もう少し、もう少しでわかる気がするの・・・」
呟きながらも魔法を撃ち続けて、ついに分かったのか私の所にやってきた。
「お母様!私も、分かるようになりました!!」
「凄いじゃない!!」
「次は火を動かせるように練習しますね!」
そう言うとまた訓練所の方へと移動していった。
ここまで来ると・・・あの子達魔法使いになるんじゃ無いかしら・・・
私はそう思いながら部屋で手紙を書いたり日記を書いたりしていると本を浮かしながらエレナがやってきた。
「え?」
エリナは不思議そうな顔をして相談しにきた。
「あのお母様エリスの事なんですけど、お話してくれなくて・・・」
「きっと嫉妬しているのね」
「私にですか?」
「エリナは魔法を上手く使えてたからそれに対して嫉妬しちゃったのよ」
「私の所為ですか・・・」
「違うわ。誰の所為でもないの。でも、その浮かす魔法を見せるのは少し後にしてあげてね」
エリナはスッと本を降ろすと頷き、魔法の本の意味などを聞いてまた自室へと戻って行った。
そういえば、シエルはどうしてるのかしら・・・
私は気になりだして、ついつい見に行ってしまった。しかし、シエルは勉強に忙しそうに向かっていたので私はそっとその場を後にした。




