タリアと1
タリアは詠唱を済ませると氷柱を作り、私に向けて放った。
私はそれを魔力を纏いながら軽く飛び避けた。
「あら、昔の貴女なら魔法で返してたわよ?」
「早すぎますよ!タリア様!!」
そう言っている間にタリアはまた詠唱に入った。
また水魔法の詠唱・・・氷が来る!
私はすぐに詠唱を唱えた。
そしてタリアは複数の氷柱を詠唱で出した。
早いのに数本をすぐに出せるようになったのね。流石だわ
私は水泡を周りに浮かべた。そして氷柱に向かって飛ばしていった。
「その程度で止められるとでも思ってるのかしら?」
氷柱も動き出し水泡と衝突した。すると氷柱は水泡にぶつかると明後日の方へと飛んで行った。
「なっ!?」
「この初級の水魔法も捨てたもんじゃないでしょ?」
「私の魔法も初級よ!」
「タリア様、魔法の知識では私の方が上ですわ」
「貴女は魔法バカですものね~」
「ええ、バカですよ・・・後、氷の魔法は水魔法の上位ですよ」
「そ、そのくらい知ってますわ!」
私は笑顔で詠唱を始めるとタリアも同じように詠唱を始めた。
私の周りには水泡が沢山現れた。タリアはまだ詠唱を唱えていた。その様子を水泡を触りながら待っていた。
タリアはその様子にイラっとしたのか歯を食いしばって魔法を発動した。氷の分厚い壁が目の前に立った。
「これなら簡単には破れないでしょ」
私は最後の一言を詠唱して魔法を発動させた。浮いた水泡達は一斉に壁に向かって水を吹き出した。その威力は分厚い氷の壁が動く程だった。
「クッ生意気よ!!」
「タリア様その言葉、懐かしいですね!」
「あの時から変わらないわね!!」
タリアはまた詠唱をして氷柱を沢山空に浮かべた。私はその間に詠唱をして浮かんだ氷柱を消すように炎で打ち上げていった。
「熱いのよ!!」
「あら、当たっちゃったかしら」
私は少しずつあの時の様子に戻ってきていた。そして、私の調子を見て少しずつタリアに安心したような笑顔が出始めるようになっていった。
タリアはどんどん詠唱を唱えていった。私はそれに答えるように詠唱魔法を使っていった。
タリアは地面を凍らせていけば、私は地面を尖らせて氷を割りタリアに向けて伸ばした。タリアは慌てて後ろに飛んで避けた。次にタリアが氷で槍を作り飛ばして来れば、私は炎の矢を作って飛ばした。両方の魔法は衝突して消えた。私が突風を吹かせて飛ばそうとすれば、タリアはそれに負けないような氷柱を作り出して私に向けて飛ばしてきた。大きな氷柱は突風に負けて地面に刺さったがそのおかげで壁になっていた。
「もう!昔っからこんな戦い方して!!」
しびれを切らしてタリアは叫んだ。私は懐かしく感じて微笑んでいた。
「貴女は昔から甘いのよ!!」
「タリア様が優しいからですわ」
「当り前ですわ!!」
「タリア様は私に無いものを持っていますから」
「ええ、当たり前の事よ。でも、貴女も私には無いものを持っているわ」
私は身に覚えがないような顔をして首を傾げるとタリアは顔を赤くして怒った。
「魔法の事よ!!」
私は納得して手を叩いた。その様子にさらにイラっとしたのかタリアは詠唱を唱え始めた。




