吹出す答え
部屋に戻ると私はそっと椅子に座った。そしてユミナにお茶を頼んで落ち着くことにした。
アンナは私の傍から離れずにウロウロ動いていた。私は落ち着かないのでアンナを前に立たせると中腰にさせた。そして顔をモチモチし始めた。
「なんれふか~」
「落ち着かないのよ」
「わらひらっておひふひまへんよ~」
私は顔を触るのを止めるとアンナはすっと背筋を伸ばして逃げた。
「ニーナ様いつ倒れるか分からないじゃないですか!」
「こんな事になるなんてね」
私は微笑みながらそう言うとアンナは頬を膨れさせた。
「戦力として数える所なんかに嫁ぐのがいけないんです!」
「アンナ、私の事を好きになってくれる人はエリックしか居なかったのよ?」
「きっと他にもいました!」
「社交界や舞踏会での私の扱いみたでしょ?」
アンナは腕を組んで不思議そうに考え始めた。
「それなんですよね~」
「え?」
「だって、エレナ様は男の人に人気があってニーナ様が人気が無いのって理由が分からないんですよね~」
「それは、顔じゃないかしら・・・」
「え~顔ですか~?」
私は姉を思い出すように上を見ながら人差し指を立てた。
「お姉様は男の人が守りたくなるような顔をしてるじゃない。でも、私はどちらかというと男の人にも動じなさそうな顔だと思ってるの」
「でもでも、目つき以外は優しいですよ?」
「目つきって・・・そういえば、それで1回フォークで刺されたわね・・・」
「性格も優しいですし!」
「性格は見えないでしょ!」
「体も色っぽいですし!」
「それは必要なのかしら?」
「大事です!」
アンナは堂々とそう言うとユミナがお茶を準備して持ってきてくれた。
「ユミナさんもニーナ様は優しいと思いますよね!」
「はい、お優しいお方だと私も思っております」
「ほら~」
私は呆れた顔をしながらも微笑んでお茶を一口含んだ。
「ニーナ様の体も素敵ですよね!」
「今は痩せていらっしゃいますが、前はとても良いお体をしてると思っておりました」
まさかの答えに私はお茶を吹出した。
「あ~ニーナ様汚いですよ~」
「アンナ・・・貴女ね~」
「あ、マズイ」
私はアンナを捕まえるとわき腹を擽りしばらく笑わせていた。その横でせっせとユミナは片づけを進めていた。
「やっぱり、私はここでよかったと思うわ」
「そうですか~?」
息を上げながらアンナは言葉を返した。
「私ね、色んな人と仲良く魔法の事を話せたのは楽しかった。それに、ユミナとも会えて、アンナと一緒に居られた。そんな所だから私は居られたと思うの」
「私はどこへ行っても追いかけて行きますよ?」
「駄目って言われる家だってあったかもしれないでしょ」
「そんな怪しい家は行かなければいいんです!」
「そんな事言ってられないわよ」
「私が許しません!」
「それにアンナに酷い事する家だってあるかもしれないのよ?」
「耐えて見せます!!」
「襲われても?」
「それは・・・ニーナ様が居るのに私を襲う必要ないです!!」
「間違いはどこにでもあるのよ?アンナは可愛いんだから」
「そうですね!私気を付けないと!!」
私は乾いた笑いを見せながら誇らしげにしているアンナを見ていた。




