怖い兵舎
お風呂から上がると4人でエリックの元へと向かった。
「本当に良かったのですか?勝手に出てうえに殿下の元へなんて・・・」
「私が居るもの平気よ。それに暴れたら私が縛り付けるわ」
「それは敵いませんね・・・」
部屋の入口に着くとナグアは深呼吸した。私は気にせずドアを開けて入るとナグアは慌ててむせた。
「ナグア!?」
「やっぱり勝手に出てくるのはまずかったですよ」
「その恰好は一体どうしたんだい?」
「え?」
綺麗な服に着替えさせていたのでさらに驚かれてしまっていた。
「私が用意しました。これからまた隊長として頑張ってもらいますから」
「流石だね。僕じゃ出来ないこと平気でやってしまうのだから」
「ふふふ、ナグアが決めてくれたことよ」
ナグアは胸に手を当て、敬礼して誓った。その後、私はナグアを連れて兵舎に向かっていた。
どんどん息苦しく感じるわ・・・足が重く・・・胸の鼓動が早くなってる・・・
「ニーナ様お顔が真っ青ですよ・・・無理はしない方が・・・」
「だ、大丈夫よ」
兵舎が見えた瞬間私は目の前がチカチカし始めた。
まだ私は、あの時の事を引きずってるのね・・・それも、体が拒否するくらいに
「ニーナ様~やっぱりやめておきましょう~よ~」
「そうですよ。無理して倒れたら兵士のみんなが心配しますよ」
2人は心配して私の体を支えて始めた。
「こ、こんなに響くものなのね・・・私兵舎に行けないなんて・・・」
そう言いながらも1歩1歩進んでいった。そして兵舎の近くまで来た。すると、私の緊張は最大になったのか心臓が一瞬止まったような感覚に陥った。
「ニーナ様!!」
複数の声が聞こえた。でも、誰の声か分からなかった。気が付くとまた小さなニーナが次は笑っていた。
「無様ね」
「ええ、そうね」
私は横たわったまま微笑んで言った。
「貴方がやったことなのにね」
「向こうの世界の時はこんなこと出来なかったわ」
「へえ~、向こうの世界じゃ戦争は無かったんだ」
「あったわ。でも、自分の力というより兵器の力がほとんどだったわ。それに私が生きた時代は戦争は終結していて私自身は経験したことなかったの」
「兵器ねえ~貴方自身が私を兵器にしたのにね~」
ニーナは私の顔の近くでしゃがみ込み顔を覗き込んだ。私は寝転んだまま答えた。
「そんなつもりはないの」
「結果的にはそうなったでしょ。自分の力をひけらかして、王に認められて人間兵器となった。違う?」
「否定はできないわね」
小さなニーナはそのまま後ろを向いて歩いて行った。
気が付くと私は一瞬気を失っていたらしく、アンナが顔を覗いているのが分かった。
「アンナ、心配かけたわね・・・」
手を伸ばして顔を触ると落ち着いたのかアンナはゆっくりと立ち上がり、私をゆっくりと立たせた。
兵舎の前に立った私はまだ動悸がすごかった。訓練所へ場所を移すとマカオンが居るような、そんな気がして落ち着かなかった。研究室へ行くとダン達が私の方に向かって集まってきた。それぞれ心配そうな顔をしながらも喜んでくれていた。
「ダン・・・ナグアがまた隊長として戻るから、支えてあげてね」
「分かりました。お任せください」
そして私はまた気を失う前にナグアを置いて部屋に戻った。




