テラゴニアへの帰還
視界が戻ってくると大泣きをしながら私を抱きしめているアンナの顔が見えてきた。
「俺は?ニーナが居て・・・」
その声にアンナは抱きしめていた腕を強めた。
「アンナ、つ、潰れる・・・」
「ニーナ様がああーーー」
「お、落ち着きなさい!!く・・・苦しい」
御者が心配そうにドアを開けるとアンナに抱きしめられて死にかけている私の姿があった。
「た、助けて・・・」
「ニーナ様ーーーー!!」
御者に助けられてなんとか助かった私は頭の中を整理した。
あの時私の前に現れたのは子供の時のニーナさんできっと私がこの体になる前の姿だわ。でも、それは私が作った想像のニーナさんだったらしい。性格までは知らなかったと思うんだけどな~。それに、まだあの幻覚と幻聴は聞こえているわ。
私は2人が心配する中、そっと窓を見ると、まだあの顔達が浮かび上がっていて蠢いていた。
私の罪、消えない罪、そしてとても重い罪。こんな罪を背負ったままニーナさんに戻そうとしていたなんてね・・・
「ニーナ様体調がよろしくないのでしたらお戻りになられますか?」
「いえ、大丈夫です。もう少し見て回りましょう。お買い物もまだですし」
そう言って、私は笑顔になりアンナを見ると心配そうな顔をしていたので頭を撫でた。
「アンナ、エリックへのお土産見てくれるかしら?」
「・・・おまかせください!」
そうして私達は帝都で観光ついでに買い物を済ませるとその日は宿でゆっくりして次の日に帝都を後にした。
「そういえば、オーレリンス国に何も言わなくてよかったかしら・・・」
「あ~山岳に穴開けちゃったことですか?」
「そうそう、あれ怒られるかしら・・・」
「どうですかね~」
帰りの道でそんな話をしながらまたあのトンネルを通ってテラゴニアに帰って行った。
城下に戻るとすぐに学校へ向かいナタリアと一緒に校長室を調べに入った。
「ナタリア先生!何かありました?」
「本と紙がいっぱいです~」
「間違って術式を作動させないでくださいね~」
「分かりました~」
しばらく私達は部屋を探していたけどあったのは転移の術式とおそらく複製の術式だけだった。
書き置き一つ無いなんて急ぐ必要があったのかしら・・・
そう思いながらナタリアに挨拶をして私は城へと戻って行った。
城に戻るとさっそくエリックが迎えに来て衝撃の言葉を告げた。
「色々と伝えなきゃいけないことがあるんだ」
「私も伝えなきゃいけないことがあるわ」
「すまないけど、先に1つ・・・ナグアを収監しているんだ」
「・・・え?」
「少し問題があってね・・・兵士も食事の世話で手いっぱいのようでね。一度見てくれないか?」
そう言われて私はナグアの元へと移動した。




