会合3
「・・・まるでお子様ね」
「あ?」
「子供の割には耳が遠いのね~」
「なんだと?」
カルデロンは私の言葉で怒ったのか睨みながら詠唱を唱え始めた。クレナガルは必死に両方を止めようとしていた。
「おい!止めるんだ!!帝都に入れなくなるぞ!」
「玩具を見つけた子供は止まりませんわ。お気を付けください」
「お前も煽るな!」
「ただただ本音が漏れてしまってるだけで煽ってなど・・・あら、もしかして自分でも思うところがあったのかしら?」
「どうなっても知らんぞ。私は止めたからな」
クレナガルもピッツェルと同じように離れた。私は詠唱を唱えているカルデロンのお尻に火を点けた。
「急がないと、貴方が燃えるわよ~」
カルデロンは耐えながら詠唱を続け部屋を埋め尽くすような炎を作り出した。
「コケにしやがって!部外者はこれでも食らって消えてしまえ」
大きな炎の塊は私の方へ飛んできたが、私は魔力を沢山込めた氷で炎を閉じ込めた。
「はあ?嘘だろ?てか、あちい!!」
カルデロンは転げながらお尻の火を消していた。
「クレナガル様?しっかりと手綱は握っておいてもらわないと困りますよ」
私が笑顔でそう言うとクレナガルとピッツェルは冷や汗を流しながらこちらを睨んでいた。
「あら・・・失礼いたしましたわ」
私はそのまま別の椅子に座りナタリアを後ろに隠した。
「会合、終わりにいたしますか?」
「い、いや・・・話を続けよう」
「では、その前に・・・なぜ、あなたたちは腕輪を着けていても魔法が使えたのか説明していただけますか?」
「・・・すまなかった。ここで暴れられては困ると思ったのだ。貴女を信用できなかった」
「実際には暴れたのはそちらでしたね」
「申し訳ない」
息を上げて睨みながらカルデロンは立ち上がった。
「この・・・アバズレ・・・よくも」
「いい加減にしないか!」
「これ以上恥を晒さないで貰えるかしら」
「まだ、俺はやれる!」
私は死んだ目のまま真顔になりカルデロンを睨んだ。
「これ以上躾されたくなかったら静かにしてなさい」
「お、俺は!!」
「・・・黙りなさい」
さらに圧を掛けるように言葉を掛けるとカルデロンは口を閉じた。
「信用が無いのは分かりましたけど、貴方達は私を騙しました。それは私からの信用も無くなったと言えますね」
私は笑顔に戻し、残った2人を見た。
「クレナガル様そろそろ続けていただけますか?」
「あ、ああ」
3人とも席に戻り静かになった。
「・・・誰がやったかまでは追及はしなくていいが、亡くなったのか逃げたのか知りたくてな」
「私ではお役には立てませんね」
「行方不明という扱いにしてツラバスの魔法学校には次の校長に来てもらうことにしよう」
この会合本当に必要なのかしら・・・
「本来ならば5人集まって国別の魔法の水準を調べておきたかったのだが、ツラバスは不在、テラゴニアの校長はこの状態だからな」
「私ばかり質問してしまって申し訳ございませんが、魔法の水準というのは分かるものなのですか?」
「ある程度なら魔法学校の魔法を見て測れるんだ」
「強さですか?利便さですか?」
「そこは、色々だ。こういった魔法で卒業していったと目新しい物で選んだり、威力だけをみて選んだりだな」
「テラゴニアは水準はどれくらいだったのか知りたいです」
クレナガルは少し言葉を詰まらせながら答えた。
「・・・貴女の前で言うのは少し気が引けるが、かなり前にはなるが、・・・最低ラインだ」
だから、アルゴス先生は私に本を作らせて全体的な力を上げようとしていたのね。




