会合1
屋敷に来て数日が経ち、使用人から会合が始まると告げられ、私達はあの怪しいと思った1室へと向かった。中に入ると薄暗い部屋で3人が椅子に座っていた。そして3人ともフードを深く被っていたためか顔はよく分からなかった。
「よく来たな、テラゴニアの姫と次のアテニアの校長」
「失礼ですがあなたは?」
「私は、この帝国の魔法学校の校長をしているクレナガルと言うものだ」
正面に居た人はそう名乗ると次は両隣も同じように名乗り始めた。
「どうも~僕は、カルデロンだよ~よろしくね~あ!場所はオーレリンス共和国だよ~」
「私は、ラルテン王国のピッツェル・マッカランだ」
女性らしい声のする人が最後だった。
男性2人に女性1人みたいね・・・姿がよく見えないのが少し不気味ね
「私はテラゴニアのニーナ・テラゴニアといいます」
私はお辞儀をした後、怖気づいたナタリアを軽く手を握って挨拶をさせた。
「では、さっそく話し合いに入ろうと思う」
「その前になぜ私達はここに呼ばれて腕輪を着けさせられたのか教えていただけますか?」
「そうだな、先ずはその説明が先か」
クレナガルはそう言うと私達に見えるように腕を出した。
「我々もこの腕輪は付けておる」
カルデロンとピッツェルも腕を出した。
「次にお前達を呼んだ理由だが、この組織で各国の魔法学校の校長を集めて決まり事の確認や情報交換などを行っているのだ。だが、アルゴスが急に引退をしたらしくてな・・・」
「なぜ知っているのですか?」
私が割り込むと少し黙ったがまた話を続けた。
「その話は今するべきじゃない、アルゴスは後釜を連絡する前に姿を晦ましたようなのでな、学校へ手紙を出したが返事も来なかったのでな」
「なぜ、私に手紙を?」
「噂を聞いてな・・・アルゴスを負かした女の子が居たと」
ナタリアは私の顔を見て驚いていた。
「それだけで私だとよく分かりましたね」
「そのあと戦争で城を消し飛ばした女が居ると聞いたのでな」
「それが私の仕業だと?」
「否定はしてもらっても構わないが話が進まなくなるので勝手に進ませてもらうぞ」
私は静かに聞いた。
「手紙を送ったが返ってこなかったので代理を探したらお主を見つけた。ただそれだけだ」
「私はテラゴニアの校長を呼ぶためだけに使われたということですか?」
「平たく言えばそうだが、今回は君にも話しは聞いてもらった方がよいと我々は考えた」
校長同士の話しに私が関係あるとは思えないんだけど・・・なぜかしらね
「さて、話しを進めても?」
「ええ、話の腰を折ってしまい申し訳ございません」
「さて、なぜナタリア・リッシェは我々の手紙を無視したのか理由を教えてもらえるかな?」
ナタリアはビクッと動いた後、怯えながら話し始めた。
「わ、私は・・・戦争もあったので、て、手紙の存在を忘れていました」
「では、戦争に出ていたということですかな?」
「い、いえ!!それは・・・」
「今後は返事はすぐに返すように頼みたい。特にテラゴニアは遠くてな、ツラバス経由で連絡することになるから時間が掛かる。今回の様に余程のことが無い限りは会合に呼んだりはしないつもりだからな。手紙くらいは返事を返してもらわねば困るのだ」
「はい・・・申し訳ございません~」
「して、アルゴスはこの組織の話はしてなかったのか?」
「手紙1枚で、校長にして頂いたので私にも何が何だか~」
「アルゴスめ・・・雑な奴だ」
クレナガルは頭に手をやり呆れていた。




