腕輪の効果
部屋で私はずっと術式を解析することにした。
先ず、基本の魔力操作の部分が普通じゃないわね。普通なら手を添えて使おうとすれば自然と魔力が吸われて変換されるはずだけどその形が既に違っているわ。そして見たことのない模様も入ってて、この模様は一体何の意味があるのかしら・・・
私は術式を見ながら紙に書いていき睨めっこをしていた。
この形は・・・魔力を外に出す物だと思うけど、その先は恐らくこの見たことない模様が関係していそうね。この模様の謎が解ければ大体分かるかもしれないけど、発動がそもそも出来ないのよね。
睨めっこをしているとアンナが起きてきて不思議そうにその紙を覗き込んだ。
「ニーナ様~それは新しい魔法か何かですか?」
「これは、私が魔法を使えなくしている腕輪の術式よ」
「え!ニーナ様が普通の女の子に!」
私は思わずアンナの頭にチョップをかました。
「どういう意味よそれ」
「痛いです・・・」
「まったく」
「魔法を使えないようにする魔法なんて変わってますね~」
「私も初めて見たわ」
「どういう仕組みなんですか?」
「それを今探っているところよ」
私は魔力を使って物を持ち上げようとしたが魔力が外に出ることは無かった。
「物も持ち上げられないなんて・・・本当に厄介ね」
「魔力?を吸ってる感じですか?」
「いいえ、使おうとした物を消されているみたいね」
消されてる?常時吸われてる訳じゃなくて?魔法を使おうとすると消される?
私は生活魔法である火を起こす詠唱魔法を使ってみたが発動しなかった。
詠唱の魔力操作を消しているのか外に出た魔法が消えたのか、出来るとすれば魔力を霧消させてる?
術式の基礎が違うのは魔力が外に出るのを感じると魔力を体内に戻しているのか大気に戻しているのかどちらかをしている事になるわね・・・
私は魔力を纏ってベッドの端を持ち上げると軽々と持ち上がった。
魔力を纏うことは出来るということは体内に戻している?
紙に書いた術式をまた眺めてみると予想するところまで出来た。すると、先程の使用人が来て、食事の準備が出来たと言われて私達は1部屋に集まった。私はすぐにナタリアの元へ行き囁いた。
「先生、気づいていますか?」
「どうしました~?そんな小声で~」
「声を小さくしてください」
私が真剣な顔をしているのに気づきナタリアは頷いた。
「私と先生の腕輪、魔法を使えなくする術式が書いてあります」
ナタリアは状況が読めないのか首を傾げていた。
「気を付けてください、何かあったとき魔法は使えません」
その言葉にナタリアはようやく事態を把握して怯え始めた。
「今日はこちらの部屋で3人で休みましょう。幸いアンナは腕輪を着けていませんから」
それからは私達は食事を摂って3人集まることにした。




