手紙1つで校長に
私は準備が整うとユミナは置いていき、馬車に乗った。そしてそのままアテニア魔法学校へ行きナタリアを乗せて、走り出した。
「えっと・・・よろしくお願いします」
「先生、そんなに硬くならないで」
「で、でも・・・」
「大丈夫です。何かあったら私が全部吹き飛ばしますから!」
「それも心配ですが・・・王妃様になられるお方と一緒というのは・・・」
そういえばエリックが王位継承すればそうなるのね。失念してたわ
「まだ王妃ではありませんし・・・ただの王族ですよ!」
「それはそれで心配なんです~」
隣でアンナは気にせず口を開けて寝ていた。
「この侍女の姿を見て、私が偉い立場の人間に見えますか?」
「それは・・・」
ナタリアは言葉を詰まらせながら変な汗を流した。
それから王都を出てクロフォード領の方へと向かっていった。
「あ、あの・・・ニーナさん?」
「どうしました?」
「み、道が・・・ツラバスの方面じゃない気がするのですが」
「ええ、クロフォード領の端を目指していますわ」
「え?」
ナタリアは首を傾げていた。
「トンネルを掘ろうかと思って」
「そんな簡単に掘れませんよ!!」
この先生可愛く見えるな~生徒にもこんな扱い受けてそうね
「無理だったら二人で怒られましょ!」
「ひえ~助けてくださ~い」
ナタリアは泣きながら馬車のドアに張り付いた。
「せっかくですから、ナタリア先生の事を聞かせてください」
「わ、私ですか?」
「学校でどうやって校長に選ばれたのか気になりまして」
ナタリアは鞄から1通の手紙を出した。
「アルゴス様がこの手紙を置いていったんです」
「中身は?」
「私に任せるということが書かれてて」
私はそっとその手紙を借りると中身を読んでいった。
『手紙1枚ですまんな。ワシはそろそろ隠居しようと思うのでな後を任せたいと思う。それでだ、ここに居る教員の中からワシが勝手に決めさせてもらおうと思う。もう強さだけを求める時代は終わったと思いたい、その願いも込めて生徒と仲良くしている。ナタリア・リッシェ先生に任せる事とする。出来れば魔法の探求を続けながら生徒達と仲良くしてやって欲しい』
先生、この手紙1つでどこかへ行ってしまうなんて・・・
「私、急に校長室に呼び出されてこの手紙を知りました。そこで色々と睨まれたりしましたけど手伝ってくれる方も居たので何とかやってます」
「何か心当たりはありませんか?アルゴス先生が何か言ってたとか」
「私・・・ほとんど話すこと無かったんですよ~?」
また、ナタリア先生は涙目になっていた。
「でも、先生は生徒からも人気はあったと思いますし・・・」
「私以外の先生もありました!!」
「じゃあ、人望ですね!」
「周りの人の方があった気がします~」
本当になんでこの人なんだろう・・・




