家族
なすがまま諦めて立っていると私の周りから声が沢山上がっていた。
「お前は人殺しだ」
そう・・・私は人を殺した・・・
「魔法を試したいがために人を殺した」
それは違う!
「違う?ならば、なぜ色んな魔法で人を殺した」
それは・・・
「お前は魔法を試すために人を殺したんだ・・・命じられてじゃない!自分の意志で殺したんだ!」
嫌・・・
「断ることもできたはずだ」
そんなの無理よ・・・
「なぜ言い切れる」
殺さなきゃ家族が・・・
「家が大変なことになるか?他人の家は滅茶苦茶にしても自分のは嫌か?」
・・・私はそんな事
「事実あの国の兵士達にも家族は居ただろ」
それは・・・申し訳ない事をしたと思ってるわ・・・でも、テラゴニアの人達だって!
「王子は対話を望んでいたぞ?」
それだってツラバスが!
「あの国がなんだ?それを理由に沢山人を殺したではないか」
目の前に一人、影のような姿で現れた。
あなたは誰?
「誰だと思う?」
私は虚ろな目で相手の顔を見た。しかし、黒くて誰か分からなかった。
「お前は怒りに任せてあの国の城の人間を沢山殺した」
沢山居たのね・・・
「そうだ・・・戦争に関係のない者が沢山居た」
私はそんな人達も・・・
「ああ、結婚して子供も居る人達も居ただろうに・・・」
あああ・・・
「お前が殺したんだ」
私が・・・
「あの国の人間を不幸にしたのはお前だ」
私の所為だ
「それでもお前は生きたいのか?」
私は考える事を諦めた。
私の部屋には家族がやってきていた。一番に泣いて私の元に母が来て、姉も泣きながらその横に立った。父は驚いた表情で固まっていた。兄は居なかった。
「どうして・・・どうして!!こんな風になったの!!」
「ニーナ・・・私よ?エレナよ?起きて?」
二人は泣きながら私の手を握っていた。
「誰よ!!誰がこんな目に合わせたのよ!!」
母はずっと取り乱していた。それをそっと父は抱き寄せて落ち着かせようとしていた。
「ニーナ?こんなに痩せちゃって・・・」
姉は私の顔を触り心配そうな顔をしていた。
「・・・あの王子ね」
「イリーナ?」
「あの王子が何かしたのね!!」
「落ち着きなさい!イリーナ」
母は父の腕の中で暴れだし今にも王子の元へ殴り込みをしようとしていた。父は必死にそれを抑えた。
「離して!私が話をつけてきます!!」
「待つんだ!!殿下も大変だったんだ」
「知らないわ!私のニーナをこんな目に合わせたのよ?」
その声にふらふらとアンナが現れて全員がアンナを静かに見た。
「ニーナ様・・・私が傍にいますよ」
その姿に全員が固まり心配の目を向けた。




