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じごく

【エリック】

僕が無謀な作戦を通さなかったら・・・ニーナに・・・いや、ニーナに手伝ってもらう事だけは間違っていると断言できる。だから、僕は交渉で済ませたかったんだ。


部屋でそんなことを考えていると母が勢いよくドアを開けて入ってきた。


「どういうことなの!説明しなさい!」


「母上・・・」


「なんて顔してるの!あなたは王子でしょ!しっかりしなさい」


「父上が・・・僕の所為で」


「それを話しなさいと言っているのです!ライカールはどうなったのか!」


「父上は・・・僕を逃がすために敵陣へと突っ込み、善戦した後、討たれました」


「では、婚約者の方はどうなの!」


「それは分かりません・・・」


「戦争の結果は?」


「兵の話ではツラバスの城はニーナの魔法によって崩れたと聞いています」


「分かったわ」


母はその後どこかへ行ってしまった。


僕はどこで間違ったんだろう・・・


椅子に座って頭を抱えるようにして、しばらく一人で考え込んでいた。


【ニーナ】

依然として私は人形のようになっていて時折口が動く程度だった。アンナは私の手を握ってずっと傍で泣いていた。ユミナも二人の世話を食事を運んだり体を清拭する用のお湯やタオルを持ってきてアンナと一緒に私の体を清拭したりと忙しくしていた。食事も私は全く動かなかったのでスープなどを喉に詰まらないように流し込んでいった。しかし、口から虚しく垂れていた。それでもアンナは無理にでもと私に食べ物を与え続けていた。


数日経って義母は義父が死んだことを国中に発表した。しばらく間は義母が国を治める事になった。

エリックも私も動ける状態ではなかったためであった。


私は数日経っても同じような状態ではあったが、なぜか生きていた。


暗い・・・怖い・・・誰か止めてよ・・・あの呻き声を誰か・・・私は・・・私が選んだわけじゃないの・・・嫌!助けて!


私は夢の中で沈んで行っていた。先を見ても暗く、周りを見ても暗かった。そして下からは沢山の手が生え私を掴み沈めてきていた。


死んだとき・・・だって・・・こんなのは見えなかった・・・怖い怖い怖い怖い・・・


藻掻こうとしても足掻こうとしても動くことは無かった。そして沈み切ると、暗い空間に飛ばされ、私は燃えていた。燃え尽きた時、私はまた暗い空間に立っていた。次は、水に沈められて浮き上がれずに沈んでいき、気が付くと暗い空間に、次は風に飛ばされ叩きつけられた。また暗い空間に次は地面から棘が生え私を貫いた。そんなのがずっと続いていった。

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