城に帰ってきた
「よくもニーナ様を!!」
アンナは取り押さえられながらも暴れようとしていた。その様子に気づいてなのか無意識なのか私はアンナに手を伸ばした。
「ニーナ様・・・?」
アンナはピタリと止まると必死な形相で私の元へとにじり寄ろうとした。ナグアはその様子に戸惑い手を緩めた。
「ニーナ様ニーナ様!」
緩んだ隙にアンナは私の元へと飛び出し手を握った。
「私はここですよ!」
そのまま私は脱力していき、また人形のように天井を見ていた。
「あ・・・あああ!」
アンナは大泣きを始め、エリックは放心状態になって、ナグアもどうしたらいいのか分からなくなっていた。そんな異様な空間がしばらく続いた。
しばらくすると兵士がエリックを呼んだ。しかし、エリックは動くことが出来なかったので、ナグアが話を聞きに出て行った。
「僕は・・・取り返しのつかないことをしてしまったんだ・・・」
エリックはそう呟くと頭を抱えて地面に頭を擦り付けた。
「僕は・・・甘すぎた・・・」
ナグアはあまり浮かない顔をしながらテントの中に入ってきた。
「殿下・・・今後どういたしますか?テラゴニアにお戻りになりますか?」
「僕は・・・僕は・・・」
「殿下!お願いです。我々にご指示を!!」
「僕の所為でまた・・・」
ナグアは意を決して強く言い放った。
「ニーナ様を守りたくは無いのですか!!」
「ニーナ・・・?」
「ここでは何も出来ません!!即刻戻りニーナ様の状態を調べるべきです!!」
「・・・許して貰えるかな」
「知りません!!ですが、このまま居るよりは、遥かにマシです!!」
「君の言う通りだね・・・戻ろう」
そして私達テラゴニア勢は全員城へと戻って行った。
城に戻ると私は急ぎ部屋に担がれ寝かされていた。アンナはそんな私にくっついて離れずに居た。義母はエリックの様子と居ない義父に気が付き察して、私の部屋に来たが私の様子を見てすぐにどこかへと行ってしまった。
そして私は医者に診てもらうことになったが、医者は私の様子を見てすぐ諦めるような表情を浮かべた。
「私では・・・いえ、この国の医者ではもうどうすることも出来ません」
「なんですかそれは!!早く見てくださいよ!!ニーナ様を治してくださいよ!!」
アンナは医者に縋りついたが医者は顔を横に振って部屋を出て行った。
「ニーナ様・・・私が居ますからね・・・絶対に離れませんから」
アンナはずっと傍で泣きながら居て、ユミナは私とアンナの世話をしていた。




