戦争の末路
ナグアは私に声を掛けたが、私は涙を流したまま時折口を動かすだけだった。
周りの兵はナグアを怪しみ構えるが一部の兵がテラゴニアの魔法兵の隊長である事に気づいて、ナグアは一緒に戻る事になった。
戻る道の間も私は涙を枯れるまで流し何かを呟いていた。その様子に蹴っ飛ばした兵士以外の人達は心配そうに見ていて、蹴っ飛ばした兵士だけは平然としていた。
ナグアの方も俯いて泣いていた。
「なんで私だけ生き残ってるのよ・・・みんな居なくなってしまったのに・・・」
ナグアの呟きはナグアを馬に乗せた兵士のみが聞いていた。
テントまで着くとエリックは今にも1人で飛び出そうとしていた。
「殿下!お待ちください!あなたまで居なくなってしまっては国が!」
「邪魔しないでくれ!!ニーナが!!」
「御一人で行ったところで犬死するだけです!落ち着いてください!」
「僕の所為だぞ!父上が討たれたのも!ニーナまで死んでしまったら僕は!」
私達はテントに着くとエリックが駆け寄ってきたが私は動くこともせず、涙を流す人形のようになっていた。その様子にエリックは膝から崩れ落ちた。兵士がエリックを支えようと駆け寄るとその騒ぎでアンナが飛び出てきた。そして、目を見開いて私の元へと駆け寄ってきた。
「ニーナ様を早く降ろしてください!!テントへ!!早く!!」
アンナは私を急いで馬から降ろさせるとテントの中へと移動させた。
「ニーナ様!ニーナ様!!」
私は寝かされるとアンナに声を掛けられながら人形のように固まっていた。
かえ・・・って・・・きた?誰も・・・居ない所・・・に?わた・・・しが・・・行って・・・いれば、誰も・・・死なずに・・・済んだ?・・・私の・・・所為?
エリックは少ししてから、ふらふらと私の前に来た。
「僕が・・・僕が悪かったんだ。僕の判断がこうさせた」
アンナはその言葉を聞いて泣きながら震えて答えた。
「殿下がニーナ様をこんな目に合わせたの?」
「僕は・・・止められなかったんだ・・・」
「貴方が・・・原因なの?」
「・・・すまない」
エリックが謝った直後、アンナから殺気が出て瞳孔が開いて、エリックを睨みつけた。
「ニーナ様を・・・こんな姿にしたのは・・・貴方ですか?」
アンナは立ち上がり両手に炎を出した。エリックはそのまま私に謝り続けていた。たまたまそこに落ち込んだナグアが入ってきてすぐにアンナを取り押さえた。
「殿下これは?」
「いいんだ・・・僕が悪かったから」
アンナは取り押さえられてもエリックを睨み続けていた。




