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マカオンの意地

【マカオン】

俺は、体はデカイし頭は悪いのに魔法に憧れを抱いていた。剣や槍を持って戦うのが向いてるのは百も承知だが、俺はここに来た。


始めは心配もあった。あんな死にそうな目をした姫さんが来たんだからな。周りはしっかりした人や魔法使いっぽい恰好のやつまで居て俺だけ浮いているように思えた。


1からの魔法はしょっぱくて・・・俺も笑えた。始めはみんな似たようなものだと思っていたのに、気づいたら周りは色んな魔法を使っていたんだから驚いたぜ・・・でも、俺はずっと変わらなかった。


気が付くと詠唱が煩わしく感じて詠唱魔法を撃った感覚を覚えて、詠唱を無しで撃てないかと気が付けば試していた。勿論始めは出なかったけどな!


出るようになってアンナちゃんが横に来て撃つようになって俺は少し楽しくなってきていた。だがよ・・・周りはもっと凄かった。色んな魔法を使って、作って、俺にはとてもできなかった。ただ、撃ちだす魔法を大きく出来るようにはなっても同じことはできなかった。


模擬戦の時は魔法を使うよりも体を使った戦いをしていた。やっぱ俺には魔法は向いてなかったのか・・・


憧れた世界は俺には向いてなかったのかと何度も考えた。でも、姫さんは何度もこんな俺に教えてくれた。


姫さん・・・俺はもしかしたら使いたい魔法あったのかもしれねえ・・・気づいたのが遅すぎただけだ。


【エリック】

こちらの兵は少しずつ追いつかれてやられ始めていた。特に危険なのは前線に居た魔法兵を乗せた騎馬達だった。何人も魔法兵はやられ始めていた。依然として父とマカオンだけが抵抗できていた。


「殿下急いでお逃げください私達が壁になりますので!」


そう言って兵達は後ろに下がり迎撃に向かった。一緒に来ていた貴族達も一部は切られていたが一部は必死に僕よりも先に逃げていた。


僕が振り切った頃には父の姿も無く、千人程の兵だけだった。


【マカオン】

こんなに敵が多いだなんて驚きだが、才能の無い俺でも魔法で活躍出来てるのが不思議に思えるぜ。

しかし、俺達の仲間もだいぶやられちまったな・・・ヤボヒなんかすぐに切られちまったし・・・

もう残ってるのは10人も居ないんじゃねえか?それにしても・・・王様はつええな・・・一人であんなに斬っちまうんだから。


俺は前でナグアの乗せた騎馬が矢にやられ倒れたのが見えた。


このままじゃ隊長がやられちまう!


俺は急いで騎馬の人の背中を叩き降りた。そしてナグアの前に立ち魔法をそこら中にばら撒いた。


「マカオン!なぜ逃げなかった!!」


「隊長がやられちまったら誰が次の魔法兵を纏めるんだ!!」


「リアもやられちゃったのよ!私だけ居ても・・・」


「馬鹿な事を言うな、せめて、生きろ!!」


すると、奮闘していた王が矢を受け落馬した。そのまま相手の騎馬に討たれてしまった。


嘘だろ・・・王様がやられちまうなんてこの国どうなっちまうんだ!


俺は囲まれていた。それでも懸命に魔法を放ち続けた。相手兵は減っては増えを繰り返し、俺も息が上がってきていた。


「ナグア・・・俺がやられたら下に潜って隠れてろよ・・・」


「え?そんなこと許すわけないでしょ!!」


「黙って聞いとけ!!」


俺・・・使いたい魔法見つけた気がしたぞ・・・誰かを守る魔法と一気に殲滅する魔法だ!!


俺はその場でニーナの障壁の魔法を想像して真似をした。


ナグアに覆いかぶさり障壁を張ると俺は空に数個大きな火の玉を作り出し、そのまま俺ごと当たるように降らせた。


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