精神干渉!?
相変わらず不気味に笑いながら本を読んでいるヤボヒを見つけて私は近づいた。
「何を見ているのかしら・・・」
「おや、ニーナ様ではございませんか。ようこそおいでくださいました」
「なんか違和感があるわね・・・何を調べていたの」
「ここに居るのですから魔法の事でしょう」
「貴方が言うとなぜか不安になるわ」
「ヒヒヒ、もう呪いのような魔法は生み出しませんぞ」
「そう、今度はどんな魔法を?」
ヤボヒはもっと不気味な笑いを浮かべた。
「ヒヒヒ、例えば・・・火が付いたら最後じわじわと燃やしていく魔法や、凍らせて割るとそのまま体ごと砕ける魔法・・・闇系統の攻撃魔法が無いか調べたりですかな」
「趣味が悪い魔法ばかりね・・・」
「お褒めの言葉頂きまして光栄ですな」
「ええ、貴方にとっては褒め言葉になるのね・・・」
「お暇でしたら談義でもいたしますかな?」
ヤボヒは持ってきていた本の中から1冊取り出した。
「精神干渉魔法や陰にまつわる魔法・・・色々ありますぞ」
「精神干渉なんてあるの?」
「簡単なものですな。例えば、理性を失わせる魔法や意識を混濁させる魔法・・・一時的なものばかりですが・・・」
「物騒な魔法が多いわね」
「こう言った魔法を調べるとワクワクいたしますからな・・・」
「例えばだけど・・・誰かと人格を入れ替える魔法とかあったりするの?」
ヤボヒは本を捲る手を止めた。そして見たことの無い笑顔でこちらを見てきた。
「何ですかな!その面白そうな魔法は・・・」
「い、いえ・・・あったら知りたかったので・・・」
「人格を入れ替えてしまえば国すら揺るがしかねませんぞ」
「そ、そうね・・・」
「精神干渉魔法をもっと研究すれば完成するのではないか?うむ・・・面白い題材だ」
「や、闇魔法の方はどうかしら?」
明らかにヤボヒはテンションを落とした。
「そうですな・・・相手を暗闇に包む魔法・・・影で体を縛る魔法とありますな」
「そう・・・なのね」
「光同様、あまり発達しておりませんからな」
「では、貴方が発達させては?」
「さっきの精神干渉の魔法を作り上げたら考えますかな」
「む、無理はしないでね・・・」
「ヒヒヒ、楽しみが増えましたぞ!」
変なスイッチを踏んじゃったみたいね・・・後が怖いわね
その後も研究室を見て回り色んな人の所を見て回り話をしていった。
その夜、私に1通の手紙が送られてきた。送り主はアルゴス先生だった。
『ニーナよ、これを見ている頃にはワシは旅に出ているじゃろ。もっと居てやれればよかったのじゃがワシにも寿命はあるのでな、先に行かせてもらうことにするぞ。新任の校長はまだ未熟な所もあるから、もしかするとお主に頼りに来る日が来るかもしれんがその時はよろしく頼む。それと、あの本はとても役に立っておるぞ。生徒の水準が上がって教員も悩んで居るくらいじゃ。ありがとう!また、生きていたら連絡をするぞ。返信は不要じゃ。最後に・・・本にしっかりと名前を書いておいたから心配せんでいいぞ!!』
最後のは要らなかったわね・・・でも、ついにアルゴス先生外へ出れたのね
その後も手紙の続きを読みながらその日は終わった。




