おじさんとアンナ
マカオンはまた構えると次はもっと早く土塊を出して撃ちだしていた。その様子に我慢していたアンナは私を涙目で見ていた。
「いいわよ・・・」
その言葉に喜んでマカオンの隣で同じことをやり始めた。
侍女って・・・こんな感じなのかしら・・・
ユミナを見ると静観していた。
こっちが普通よね・・・多分
その後すぐにアンナの方を見た。
「そういえば、ダンは全部独学で学校の評価もらったの?」
「全部じゃないけどほとんどがそうだな」
「ほとんど?」
「俺、最初の方は既存の魔法しか撃てなくて周りの人に頼んだんだ」
「え!?ダンが頼んだの!?」
「驚く所そこかよ」
「あ・・・ごめんね」
「まあ、あの時あんな態度だったしな。それで何人かと組んで意見を出し合って作ったんだ」
「さっきの魔法?」
「いや、この魔法」
ダンは懐から一枚の紙を出した。その紙を地面に置くと手を置いた。すると、地面から棘が沢山出て氷の壁に向かって伸びた。そして、その棘は尖った部分だけが飛んでいき氷の壁のへこんだ所に全部当たっていた。
精度がすごいわ・・・一点集中型かしら
「まあ、最初に作った魔法だからな・・・少し地味かもな」
「いえ・・・凄いわ。精度が抜群じゃない」
「そこだけは色々試してたからな」
「他にも色々出来たの?」
「ああ!評価が無いと卒業できないからな!・・・ところであのおっさんはいいのか?」
「アンナが居るから平気よ」
振り返るとアンナは笑いながら土塊を連射し、それに負けじとマカオンも連射していた。
「少し見てた方がいいわね・・・」
「俺もそう思う・・・」
二人は変な汗をかいて二人の様子を見守った。
【エリック】
僕は従者に情報を集めさせていた。
「現在、王都では目立った混乱は起きてはいませんが、噂は出始めているようです」
「そうか・・・戦争の噂もついに出始めちゃったね」
「他の町などでは、国境付近の町以外噂は出ておりません」
「国境付近の町は混乱していないかい?」
「今の所は目立った所はありません」
「他に兵達の話などは?」
「国境付近の砦に兵を集めてはいますが今の所は相手側に目立った動きも無いそうです」
「おかしいね・・・確か近くにまでツラバスの兵が来ていたはずだけど」
「情報収集の方はまだ続行でよろしいでしょうか?」
「そうだね。僕も何か情報が無いか父上の方に聞いてみるよ」
従者はその後、部屋を出て行った。
緊張が高まっているハズだけど・・・どこか平和ボケしている気がするね。このままじゃ不意打ちを受ければ瓦解しかねない。しかし、国境に待機させるのも限度がある・・・間者がやられたのは痛手だね。
僕は父の元へと向かった。




