不安な朝
次の日私は朝から気分が沈んでいた。
「ニーナ様~おはようございます~朝ですよ~」
「おはよう・・・アンナ、今日も元気ね・・・」
「もういつまでそんな顔してるんですか?」
「あの話からどうも気が重くって・・・」
私はそのまま二度寝しようとしていた。
「だ~め~で~す~よ~ニーナ様~」
アンナがそういって布団を剝がそうとする。私は抵抗しながらゴロゴロしていた。
結局数分の戦いの末、私は起こされることになった。
私は顔を洗いに行くことにしたが、いつもより元気がないのが使用人たちにバレバレなくらい笑顔が引きつっていたらしい。
その後セバスが勉強のためやってきていたがため息をついた。
「お嬢様いつまでもそういった態度を取られましても行くことは変わりませんよ」
「ええそうね、でも踏ん切りがつかなくて・・・」
「仕方ありませんな。今日は勉強をやめておきましょうか」
私は少し元気が出た。
「本当ですか!?」
セバスは呆れた顔をした。
「そんなに嫌でしたか・・・」
ただ、勉強は無かった代わりに話をすることになった。
「お嬢様そんなに社交界へ行くのが嫌なのですか?」
私は首を横に振った。
「いいえ、不安なのです」
「不安ですか・・・何が不安なのですかな?」
「社交界でうまく立ち回れるか、貴族としてマナーがきちんとできるかどうか、この家に迷惑を掛けないかとかです」
セバスは少し考えた。
「それはみんな思ってることではありませんかな?」
「それでも不安なのです。怖く感じるのです」
セバスはいつも以上にやさしく話した。
「お嬢様・・・エレナ様や奥様もきっと同じように思い乗り切って今があるのですよ」
「それはそうだけど・・・」
「大丈夫です。今まで勉強をしてきたじゃないですか。きっとうまくいきます」
いつも以上にやさしく言ってくれるからか少し気持ちは軽くなった気がするけど・・・行きたくないな・・・
セバスは少し微笑むと「今日はごゆっくりお過ごしください」と言って部屋を出て行った。
私は椅子の上で呆然としていた。
アンナがそっと部屋に入ってくると私の姿を見て心配そうに寄ってきた。
「ニーナ様?大丈夫ですか?」
「私・・・どうしたらいいのかしら」
アンナは何も言わずそっと抱きしめてくれた。
「失礼します。ニーナ様・・・心配しなくても私が付いてます。私じゃ頼りないかもしれないけど頑張りますから」
「ええ・・・ありがとう、アンナ」
私は少し落ち着いてきた。
まさか、アンナに元気づけられることがあるなんて思わなかったわ。セバスもうれしかったけどアンナの方が気が楽になった気がするよ。




