怒りの王子
王子は殴り掛かろうとした私を止めた。
「ヤボヒ、君の言う通りだ。僕は甘すぎたんだ」
「ヒヒヒ、言いすぎましたな・・・申し訳ございません」
「いや、実際信じる根拠は一切ないんだ。それに成功する可能性も限りなく少ない」
「では、使うことを許可して頂けますかな?」
「君はツラバスに恨みでもあるのかい?」
ヤボヒは不敵に笑った。
「ありませんが作ればよろしいかと・・・」
私はその言葉を聞いてすぐに何をするのか予想が付いた・・・そして、王子が制止しているが無理にでも殴り掛かろうとした。
「ニーナさん!!落ち着いて!!」
「離して!!この人がやろうとしている事が!!」
「なんだっていうんだ!!」
「この鬼畜外道が!!」
あまりの感情の激しさに王子は冷や汗をかきヤボヒを逃げるように指示を出そうとしていた。
「エリック!あなたはいいの?恨む者を作り出してその者を利用する考えを許せるの!!」
「ヒヒヒ、流石ですな・・・ここまで理解なされているとは思いませんでした」
王子はそれでも私を止めて理解しようとしていた。
「エリック!!気づいて!!ツラバスの間者を仕立てて民を襲わせるそしてその恨みを利用しようとしているのよ!!」
王子はその言葉を聞いて私を止めながらもヤボヒを睨んだ。
「そんなことをするつもりか?」
「ヒヒヒ、ここのお姫様は過激ですな~」
「では、何をするつもりだ?」
静かに王子は問い詰めた。
「そうですな~敢えて言うならツラバスに攻めさせて、襲われた領地の人を使う事を考えていましたな」
「そうか・・・では、誰で試そうとした?」
私は王子のこの初めて見る表情に寒気が走り動きを止めた。
「ヒヒヒ・・・怖いですな~試そうなんて考えございませんよ~」
「その言葉信用していいのか?」
「ヒヒヒ、嘘偽りのない言葉でございます」
「ならば、この術式は禁止とするが構わないね」
「仰せのままに・・・」
そしてヤボヒはその後部屋を解約して宿舎で寝泊まりするようになった。王にはこの件を伝えヤボヒは要注意人物として監視を付けられることとなった。
「私が魔法を教えたからこんな事になっちゃったのかな・・・」
「え?ニーナ様何か言いましたか?」
「何でもないわ!アンナ」
「ニーナ様~久しぶりに一緒に寝ましょうよ~」
「な~に急に甘えだして~」
「だって~忙しそうにしてて構ってくれないんですもん」
「本当に忙しかったの!許しなさい!」
「え~いいじゃないですか~今日くらい!」
「ユミナ・・・今日はこの子部屋に寝かせるわ・・・」
「分かりました」
私は折れてアンナの要求通り一緒に寝る事にした。




