兵舎に帰ってきた2
静まり返った部屋でその紙をナグアは目で追っていた。
「これが・・・本当の複合魔法・・・」
「あなた達が使ったのも複合魔法よ?でも、私はそれをもう少し混ぜやすくしたものと思ってもらったらいいわ」
「ぞ、属性は?」
「あなたの得意な火と前に合わせた風よ」
「さっそく試したいです!」
「ここじゃ手狭よ?もっと広い所じゃないと城を壊しちゃうわきっと」
「ですが・・・」
ナグアは目を輝かせながら待ちきれない様子だった。
「まずは、一緒に撃ってくれる人を探すところからですね」
ナグアは首を横に振った。
「あの子しかいませんよ」
「リアね」
「ありがとうございます。二人で見ておきます」
「ええ、後はあなた自身の魔法の強化をするべきね」
「それなんですが・・・詠唱の一部を重複させたのですが、うまく発動しなくなってしまって」
「そうね~どんな詠唱か分からないと何が起きてるか分からないけど・・・単純な所を間違えてるかもしれないわね」
ナグアは紙とペンを持ってきてすぐに書き出し始めた。
「これなんですけど・・・」
私は字を目で追い重複した部分も確認しながら詠唱の内容を考えた。
威力を上げる所を重複したのね、範囲は十分ですもの・・・でも、上げすぎると反動が大きかったはず、それにこの詠唱じゃあ吸い出す魔力がきっと足りてないんだわ。よくある初歩的な所だけど、威力をそのまま上げるのは反動が怖いわね
「威力を上げることは可能よ、でも、反動がすごく大きくなるわ」
「反動?」
「魔力を沢山吸われることによる体調不良とかですね」
「1発でそうなるんですか?」
「私が使う分には多分魔力量の関係で大丈夫でしょうけど・・・他の人が使うとどうなるか分からないわ」
ナグアは残念そうにその紙を見ていた。
「一応こうすれば使えるわ」
その紙を私はそっと取り書き直していった。
「ただし、この詠唱は危険なものだと思ってね・・・普段使ってる魔法でも2つ目の課題の様にできれば強くすることも可能だから、使わなくても大丈夫だとは思うけど・・・」
「2つ目の課題は大きくするだけなんじゃ」
「ええ、基礎はそうだけど、応用で威力を上げることもできるのよ?」
ナグアは驚いて固まった。
「赤黒い火の玉は応用の産物だから・・・ヒントはこのくらいにしようかしら」
「お、お、教えてくださいよ!!」
「ダメよ~考えなさい!」
「そんな~」
「さっきの詠唱一度使って倒れて来なさい」
「怖いこと言わないでください!!」
私は笑いながら他の人達の研究にちょっかいを掛けて、アンナを迎えに行った。
「アンナ~迎えに来たわよ~」
「姫さんやっと帰ってきたぜ?ほら、元気出せって」
「だって~~」
さっきの事気にしてたのね・・・
「アンナ~こっちにおいで~腕組んで歩きましょう?」
「私の事捨てたくせにーーー!」
「人聞きの悪い事言わないで頂戴!!」
「なあ・・・その、なんだ・・・主人が困ってるんだ。戻ってやんなって」
「うう・・・」
マカオンの一言でアンナは何とかこっちに戻ってきたが腕を掴んで離さなくなった。




