王と魔法兵
王妃が静かになったのを見て王は次の話題に移った。
「して、ニーナよ。魔法兵の方はどうなっている」
「魔法兵隊長として女性を一人採用し現在は攻めと守りと行えるようになっております」
「ほう、守りも考えておったか」
「兵達が自ら考えだした事ですので、私はそれをそのまま研究させました」
「なるほど・・・それで?使える者は居るのか?」
「使いどころさえ間違わなければきっと活躍してくれることでしょう」
「ふむ、では、実力を見せてもらおう」
「分かりました。兵舎の方で私が壁を出しますので・・・」
「いや、壁も兵達にやらせよ」
「分かりました」
そして私達は兵舎に行き魔法兵全員を集めた。
「では、魔法兵よ!力を見せてくれ」
「防御に自信があるものは壁を作れ!!」
私は声を上げると数人が術式や詠唱を準備し始めた。
「他の者はそれぞれできた壁を破壊せよ!」
そして土の壁や氷の壁が正面に並んだ。
「ナグア、ここからはあなたが指揮を執りなさい」
「ハッ!」
ナグアは残った兵に命令を出しそれぞれに別れさせた。
「準備!」
その言葉に一斉に術式と詠唱の準備が始まった。術式の方はそれぞれ持っていた紙を広げ、詠唱組は詠唱を始めて行った。ナグアは頃合いを見て指示を出した。
「放て!!」
それぞれの魔法が飛び訓練場は眩く光っていた。それぞれの魔法は全弾壁に当たり、氷の壁は砕け、土の壁は削れていた。
「土の壁は残ったか・・・」
王は呟くと何かを考えこんでいた。
「ニーナ?いつの間にこんなに統率が取れるようになったんだい?」
王子は目を丸くした。
「これが本来の魔法兵達ですよ」
そう凛々しい顔をしながら言うと王子は兵達の方を見た。その横で王妃は驚いて固まっていた。
「ナグアと言ったか・・・」
「ハッ!」
ナグアは王の前に片膝をつき頭を下げた。それを見て他の兵達はその場で姿勢を正した。
「お主は、この者らよりも強いのか?」
「自信はありませんが強い魔法を放つ方法は考えております」
「そうか、では・・・」
王は立ち上がると兵に指示を出し始めた。
「防御兵よ!壁を前後重ねて展開せよ!」
返事と共に展開した。
「さて、ナグアよ・・・この壁壊して見せよ」
「ハッ!」
ナグアはリアを呼んだ。そして耳打ちした後、二人は詠唱を始めた。
この詠唱・・・二つともそんな難しい物じゃないわ・・・え、初級!?
ナグアは自分の頭程の火の玉を出していた。そしてリアは風を留めていた。そして二人は合図を出し合い一気に放った。
勢いの付いた火の玉は壁を一枚貫通した後爆発した。結果は2枚壊して1枚半壊させていた。
「1人での力が見たかったのだがこれはこれで面白い物を見れた気がするぞ」
「申し訳ございません。こちらの方がよろしいかと思いましたので」
「1人ではどうなのだ?」
「私は広範囲の魔法ですので1枚が限界になるかと思います」
「範囲か・・・ニーナよ!」
「はい」
「お前の見解を聞こう・・・」
私はその場に居る全員の視線を受け考えた。
本当の事言っていいのかしら・・・でも、この子達の事を考えると・・・難しいわ




