感覚の天才
私は勉強をそっちのけにして兵達の訓練に付き合うようになった。
王子には一応声は掛けたけど忙しいわよね
訓練を眺めていると相変わらずアンナは魔法兵の中に入って魔法を撃って遊んでいた。
あの子本当に侍女よね・・・楽しんでるならいいけど
アンナは気合を入れたのか連続で火の玉を撃ちだして壁に当て続けた。
いつの間にあんなに連続で出せるようになったのかしら
「お、それどうやるんだ?」
マカオンがそれを見てアンナに近づいてきていた。
「ん~ポンポンポンってやったら出ます!!」
身振り手振りでそう説明していた。私は変な汗をかきながら呆れた。
「ポンポンポンか・・・」
マカオンは徐に構えて一呼吸置き火の玉を撃ち始めた。それはアンナよりも早くは無かったが連続で出ていた。
「噓でしょ・・・」
私は色んな意味に驚き、周りの兵も目を丸くしていた。
「おお、なんか出たぞ!」
なんか出たで済むの!?
「ね、ねえ、マカオン?魔力っぽい何か感じたりしない?」
「魔力?なんだそれ」
なんか知ってた気がするわ、この反応
「課題は覚えてるかしら?」
「課題は覚えてるが出来たのは2つ目の課題だけだからな~」
「今はどれくらい大きくできるのかしら?」
「連射よりそっちか!」
マカオンは手を突き出すと踏ん張り始めた。
フィジカルなの!?
火の玉が出て少しずつ大きくなりマカオンくらいのサイズになっていた。
「ど、どうよ」
「マカオン・・・すごいですけど息上がってるわよ?」
「必死なんだよ!」
「悠々と撃てるようになりなさい」
「難しい事を言う姫さんだな~」
最後の一声に他の魔法兵達が一斉にマカオンを取り囲みボコボコにしていた。
「流石に言葉が過ぎるぞ!」
「お前馬鹿だろ!!」
「普段の時から危ういのよ!!」
この光景ギャグ漫画でよく見ましたわ・・・
私は変な汗を流しながらその場を宥めて落ち着かせた。
「ほら、これくらいなら問題ありませんから、皆さんも気にしないで訓練をしてくださいね」
魔法兵はみんな訓練に戻った。
「あ~酷い目にあったぜ」
「マカオンも程々にね」
「すまんな、言葉遣いはなかなか治んなくてよ」
「構いません。マカオンさっき言った事と本来の課題頑張ってこなしてくださいね」
「任せろ!」
マカオンは胸を叩き立ち上がると片手を突き出して火の玉を大きくする練習を始めた。
他の人達はどうかしらね・・・
周りを見てみたがアンナのやってる事の方が目立ちあまり見れなかった。
アンナを呼び寄せ研究室に移動すると半数以上の魔法兵がそこに居た。
「研究熱心ね」
ヤボヒは相変わらず不気味に本を読み何かを書いていた。リアやラギシンも改良しようとしているのか紙に色々書いている様子だった。他の兵達も集中しているようで私に気づいている人は少なかった。
「アンナあなたも魔法の勉強する?」
「でも、私詠唱覚えたり術式覚えたり出来ませんよ?」
それが基本なんだけど・・・この子どこか飛んでるのよね・・・
その後、私も同じように魔法の本を読み始めた。




