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情報漏洩

声を上げて少しすると王子が走ってきた。


「な、なにがあったんだい?」


一人の男が倒れて壁に罅が入っていた。


「話は後です!今すぐ国境を閉鎖してください!!」


「ど、どうして・・・」


「急いでください!!逃げられます!!」


「分かった!!急ぎ城へ報告し国境を閉鎖するように伝えよ!!」


私は一息つくとフードの男を見た。


「この男は?」


「間者です。狙いはおそらく私」


「この人の正体は?ヘレテ帝国の者かと」


「なぜ?・・・テラゴニアに何の用があって」


「聞けませんでした。テラゴニアの隣国を挟むのではと聞けば浅はかと答えた程度でした」


「なんて無茶を・・・」


王子は私を抱き寄せた。


「僕が愚かだった・・・目を離すなんて」


「殿下は誰を探してたんですか?」


「僕はとある女性を追いかけてて」


「浮気ですか?」


「違うよ!!」


私は口元を隠しながら笑っていると王子は呆れた顔をした。


「無事でよかった」


「あなたも」


「報告します!!」


間の悪い兵士さんだこと・・・


「どうした」


「殿下のおっしゃっていました女性なのですが、すでにその場から姿を消し行方が分からなくなっております」


「そうか・・・」


「申し訳ございません!」


「いや、いいんだ。次はこの人に尋問を頼むよ」


意識のないフードの男は兵士によって連れていかれた。


「後で侯爵にも話を聞かないといけないね」


「何かあったのですか?」


「いや・・・そうだね、追いかけた女性が言ったことが気になってね」


「何を言われたのですか?」


「君との仲を裂こうとした社交界だと・・・」


どこに行っても歓迎されないわね・・・本当に


「君の方は何があったんだい?」


「私を連れてヘレテに帰ろうとした男が居て、その手下がこのフードの男でした」


「その男っていうのは?」


「バリナス・ローレナーという方でしたわ、もし付いてこなければその場で殺すと・・・」


王子の顔が一瞬で変わりフードの男を睨みつけた。


「エリック・・・その方は雇われただけかもしれませんよ?それに気絶しています」


「そう・・・だね」


兵士達もその様子には驚いた表情を見せていた。


「今回の事は陛下と話した方がいいかもしれませんね」


「そうだね、事は重大だ・・・それに検問が間に合うとは思えないからね」


その後私と王子は社交界の主催者の侯爵を連れて城へと戻った。


王子はしばらく連れてきた侯爵と話をすると言って笑顔で去って行った。


私は王へ謁見できるように話を通してもらった。そして王が待つ部屋へと移動した。


「夜分に申し訳ございません陛下、ニーナ・クロフォードお伝えしたいことがあり参りました」


「話せ」


「本日社交界にて襲われました。そしてその襲った犯人なのですがヘレテ帝国の者と言っておりました」


「ふむ・・・ここまで入られておったか」


王は考えるように顎に手をやった。


「私を襲った者の一名は捕らえましたが、もう1名は恐らく国を出ようと移動しているかと思われます」


「国境の封鎖は?」


「エリック殿下が指示を出されましたが、おそらく間に合いません」


「では、捕まえた者に吐かせるしかないがその者は今どこに」


「兵士の方が連れて行きました」


王は苦虫を噛み潰したような顔をした。


「消されたか」


「え?」


「その兵士は本当に我が国の者だったのか?」


「エリック殿下がお連れした兵かと思っておりましたが・・・」


「おそらくその男消されておるかもしれん」


確か一緒にお城に入ったはずなんだけど・・・


「情報を持って帰られてしまったか・・・」


非常に悔しそうな顔を王はしていた。

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